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上司の呼び方にみる時代の変化〜「課長!」から「○○さん」へ〜

先日,インターネットで「会社の上司をどう呼ぶか」というテーマの記事を見かけました。

ワタシのような年配世代の社員は「常務」「部長」「課長」といった役職名で呼ぶのが当たり前でしたが,若い年代を中心に「○○さん」と名字に「さん」を付けて呼ぶ文化が広がっているようです。記事によると,役職ではなく「さん付け」で呼ぶ人は全体で25%程度ですが,20代に限ると42%以上,20代でも,過半数の人はまだ役職呼び,名前で呼ぶ文化はじわじわと広がってきているみたいです。

ワタシ自身はと言えば,やはり役職名で呼ぶのが一番しっくりきます。当時の会社組織は典型的な縦社会であり,役職名はその人が組織の中で担っている責任や権限そのものを象徴していました。役職名は単なる肩書ではなく,社内秩序を維持するための大切な仕組みでもあったのです。

ワタシの若手時代を振り返ると,上司を軽々しく「○○さん」と呼んでしまい,別の先輩や上司からこっぴどく怒られたこともありました。また,役職で呼ばないと「なれなれしい」と感じて機嫌を損ねる人もいたものです。

有名なサラリーマン漫画『課長島耕作』には,かつての部下が関係会社の社長となり,島耕作がその部下の会社へ出向するという象徴的なシーンがあります。島耕作が昔の感覚で「○○さん」と呼びかけた際,「島君,アカン,社長と呼んでくれや」と呼び方を訂正される場面です。自分の立場や権限を明確に示したいという,当時の組織における「役職」の重みがよく表れているエピソードだと感じます。当時はトップの命令で組織全体が動く上意下達のスタイルが基本であり,役職名で呼び合うことが組織の機能を最大限に発揮させるために必要不可欠でした。

しかし現在,企業のあり方は大きく変化しています。従来のピラミッド型組織から,意思決定がスピーディーで柔軟なフラット型組織へと移行する企業が増えてきました。そうした環境の中では,「上司と部下」という厳格な上下関係というよりも,「共に目標に向かって働くパートナー」という意識が強くなっているのかもしれません。上下関係の威圧感を好まない若い世代にとって,「○○さん」と呼び合う関係性のほうが自然で心地よく感じられるのも頷けます。

時代と共に組織の形が変わり,人々の価値観や意識が変わっていく中で,社内での呼び方が変化していくのはとても自然なことです。

大切なのは,どんな呼び方をするかそのものよりも,そこで働く一人ひとりが気持ちよく力を発揮し,チームとして良い成果を上げられる環境をつくることです。時代や職場の文化に合わせて,最もお互いをリスペクトできる方法を柔軟に選んでいくことが,これからの組織には求められているのではないでしょうか。

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