「料理は人をつなぐ。わが家の『一日限定レストラン』」
この連休,妻の職場の友人をお招きし,「妻の友人に夫の手料理を振る舞う会」を開催しました。
これは我が家の恒例行事です。妻の友人を中心にお客さまをお招きし,ワタシが腕を振るった料理を楽しんでいただくという,いわば「一日限定レストラン」です。
料理のジャンルは,お鮨,和食,中華,フレンチなどさまざま。その時期に手に入る食材や季節感を大切にしながら,毎回メニューを考えています。
今回は,最後に夏らしい冷製パスタをお出ししたかったので,イタリアンをベースにフレンチの要素も取り入れたコース仕立てにしました。
ワタシが本格的に料理をするようになったのは,40歳を過ぎてからです。
「男でも,料理や洗濯くらいは一通りできたほうがいい。」
そんな軽い気持ちで包丁を握ったのが始まりでした。
ところが,やってみると想像以上に面白い。少しずつ腕も上がり,今では和食,中華,洋食まで,一通りの料理を作れるようになりました。気が付けば,料理は立派な趣味になっています。
料理は,自分や家族のために作るだけでも十分楽しいものです。しかし,ある程度できるようになると,「もっと多くの人に食べてもらいたい」という気持ちが自然と湧いてきます。
だからこそ,こうした会を開き,皆さんに料理を楽しんでいただいています。
経済評論家の大前研一氏は,「人前でやる趣味には,発表の機会を設けなさい」と語っています。確かに,どんな趣味でも,人に見てもらう場があるからこそ上達し,続ける励みにもなります。
そう考えると,この会は,まさにワタシにとっての「料理発表会」です。
例えば,60歳からサックスを始めたとします。楽器を買い,音楽教室に通い,発表会に出演するとなれば,それなりの費用もかかりますし,見に来てくださる方を探すのも一苦労でしょう。
その点,料理は食材費こそかかりますが,比較的始めやすい趣味です。そして,「ご飯をごちそうしますよ」と声を掛ければ,多くの方が喜んで集まってくださいます。
そして,実は,もう一つ思わぬ効果があります。
妻の友人が家に遊びに来ると,夫という立場は案外微妙なものです。顔を合わせればお互いに気を遣い,「この場にいていいのかな」と感じることもあります。
ところが,夫が料理人になると立場が一変します。
ワタシは「気を遣う友人のダンナ」ではなく,「お店の大将」になるのです。
「今日は何が出てくるんですか?」
「ごちそうさま,美味しかったです。」
そんな会話が自然に生まれ,お互いに気を遣うことなく,楽しい時間を共有できます。料理には,人と人との距離を縮める不思議な力があるように思います。
この日のお客さまは,これまで何度もお越しいただいている,いわば当店の「お得意様」です。
食前酒の梅酒から始まり,枝豆とスウィートポテトの冷製スープ,スペインオムレツ,カツオのカルパッチョ,魚介のアクアパッツァ,日高見牛のステーキ,アクアパッツァの煮汁で仕上げたリゾット,そして締めは夏野菜のカッペリーニ。全部で8品のコースを,ゆっくりと楽しんでいただきました。
今回は手作りのメニュー表を作ってみました。美味しいお酒を片手に,皆さんが笑顔で食事をされている様子を見ると,「また頑張って作ろう」という気持ちになります。
料理は,食べることももちろん楽しいですが,作ることもまた楽しいものです。そして,自分の料理で誰かが笑顔になり,「美味しかった」と言ってくださることは,何にも代えがたい喜びがあります。
これは,料理を始めて初めて知った,新しい楽しみでした。
考えてみると,行政書士の仕事にも,どこか共通するものがあります。
行政書士の仕事は,許認可や相続,遺言など,書類を作ることが中心です。しかし,本当にお手伝いしたいのは「書類」ではなく,その先にあるお客さまの安心や笑顔です。
料理も行政書士の仕事も,主役はワタシではありません。相手に喜んでいただくことが目的です。
だからでしょうか。料理をしている時間は,行政書士として仕事をしている時と,どこか似た充実感があります。
行政書士の仕事は,お客さまの人生に関わる大切な仕事です。一皿一皿を丁寧に仕上げるように,一件一件のご依頼も心を込めてお手伝いしたいと思っています。
我が家の一日限定レストランは予約制ですが,行政書士事務所の方はいつでも営業中です。料理のご注文はお受けできませんが,相続や遺言のご相談でしたら,いつでもお待ちしております。


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