あの日の決意を,ワタシは今でも応援しています
ワタシは,30年以上お世話になった会社を60歳で定年退職し,行政書士・海事代理士として第二の人生を歩み始めました。ワタシの同期のほとんどは,再雇用制度を利用し,いまも会社に残って働いています。おそらく65歳,70歳という区切りまで働き続けるのでしょう。そんな中で,60歳を一区切りとして新しい道へ進んだワタシの決断は,多くの方にとって少し意外だったようで,さまざまな反響をいただきました。そんな中で,思いがけない方から一通のメールをいただきました。送り主は,会社の仕事でお世話になっていた企業で働いていた女性です。仕事を通じてお話しする機会が多く,会社は違っても気軽に会話ができる友人のような間柄でした。
退職するときにはご挨拶をしてお別れしたのですが,その後,思いがけないメールをいただきました。
「私も行政書士を目指して勉強を始めました。」
そのメールを読んだとき,本当に驚きました。
まさか,ワタシが会社を辞めて行政書士になったことが,誰かの新しい挑戦のきっかけになるとは思ってもいなかったからです。同時に,本当にうれしい気持ちになりました。その後,早速連絡を取り,ワタシがお世話になっている女性の先生にもご一緒いただき,三人で食事をしました。行政書士という仕事のこと,受験勉強のこと,将来のこと。時間を忘れるほど話が弾み,夢に向かって前向きに頑張ろうとする姿がとても印象的でした。
あれから半年ほどが過ぎました。
途中,「思っていた以上に勉強が大変です」という話は聞いていました。
行政書士試験は,「国家資格の中では比較的挑戦しやすい資格」と紹介されることがあります。しかし,実際に勉強を始めると,その壁は決して低くありません。ワタシ自身も,決して順風満帆ではありませんでした。仕事をしながら時間をつくり,何度も心が折れそうになりながら,いや,一度は,法律の難しさから逃げ出し,勉強を投げ出した上に思い直し,ようやく合格にたどり着いたというのが正直なところです。だからこそ,勉強が思うように進まない苦しさも,努力しているのに結果が見えない焦りも,少しは分かるつもりです。
しばらくは,「あまり余計なことはいわない方がいいだろう」と思い,こちらから連絡することは控えていました。
そして,そろそろ願書提出の時期も近づいてきたので,「気分転換を兼ねて激励会でもしませんか。」というメールを送りました。でも,返事はありませんでした。もしかすると,勉強に集中しているだけなのかもしれません。あるいは,いろいろ悩んだ末に,受験を見送るという決断をされたのかもしれません。
本当のところは分かりません。
でも,どちらであっても,ワタシは彼女の決断を尊重したいと思います。人生には,思いどおりに進まないことがたくさんあります。新しいことに挑戦しようと思えば,必ず壁があります。そして,その壁を乗り越えるためには,想像以上の努力が必要になります。ですから,挫折したり,立ち止まることがあっても,それは決して恥ずかしいことではないと思います。
それでも,あえて一つだけ伝えたいことがあります。
あなたが「行政書士を目指します。」と話してくれた日のことを,ワタシは今でもはっきり覚えています。その言葉は,本当にうれしかったです。ワタシは,誰かの人生を変えようと思って行政書士になったわけではありません。でも,自分の挑戦が,誰かの新しい一歩のきっかけになったことは,行政書士になって本当に良かったと思えた瞬間でした。ですから,もし今,少しだけ立ち止まっているのだとしたら,焦る必要はありません。歩みを止めることと,夢をあきらめることは,同じではありません。
あなたが,このブログを読んでくださるかどうかは分かりません。
もしかすると,今はワタシからのメッセージなど「見るのもイヤ」に思われるかもしれません。
それでも,ワタシはあなたを応援しています。そして,もしもう一度,「挑戦してみよう」と思う日が来たなら,そのときは遠慮なく声を掛けてください。
勉強のことでも,仕事のことでも,息抜きでも構いません。ワタシにできることがあるなら,喜んで力になります。
行政書士という仕事は,依頼者の人生の節目に寄り添う仕事です。でも,その前に,人の夢や挑戦を応援できる人間でありたいと思います。今日のブログは,そんなワタシの素直な気持ちを,あなたに届けたくて書きました。
近況報告でも構いません。いつか,あなたとまた一緒に笑いながら食事ができる日を楽しみにしています。

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