月初めの大切なお仕事
早いもので,もう6月です。
今月も,月初めの大切なお仕事である「おひとりさま」の面会に行ってきました。ワタシは現在,長期入院されている「おひとりさま」の生活支援のお手伝いをしていますが,月が変わると,できるだけ早い時期に面会へ伺うようにしています。
ワタシがお手伝いしているのは,78歳の女性です。もともとお体が不自由だったところへ,長年身の回りのお世話をされていたご主人が亡くなられ,日常生活を支えてくれる方がいなくなってしまいました。ご親戚の皆さまもご高齢で,継続的な支援が難しい状況となり,ご縁があってワタシにお声がかかりました。
このような支援は,「生前事務委任契約」と呼ばれる契約に基づいて行われています。
生前事務委任契約とは,ご本人に十分な判断能力があるうちに,信頼できる家族や専門職へ,財産管理や日常生活上の各種手続きなどを委任しておく契約です。将来,認知症などによって判断能力が低下した場合には,家庭裁判所への申立てを経て任意後見契約へ移行し,さらに,葬儀・納骨・各種解約手続きなどを定める死後事務委任契約を併せて締結するケースも少なくありません。
身寄りが少ない方や,将来に不安を抱えておられる方にとって,こうした仕組みは,安心して暮らしていくための大切な備えの一つだとワタシは感じています。
ワタシの場合も,生前事務委任契約だけでなく,任意後見契約や死後事務委任契約まで含めた一連の契約を締結しています。
「もしもの時には誰へ連絡するのか」
「葬儀や納骨をどのように行うのか」
「亡くなられた後の私物や財産をどのように整理するのか」
そうしたことについても,ご本人と事前に丁寧な打合せを重ねています。
これらの契約は,公証人が関与する公正証書によって作成されます。公正証書は公的に保管されるため,ご本人の意思を確実な形で残すことができる点に大きな意味があります。
さて,今回の面会でも,事前にお願いされていた金額を通帳から払い戻し,この一ヶ月間のお金の出入りについてご説明しました。通帳をご本人に確認していただき,ワタシの説明と実際の入出金内容が一致していることを,一つひとつ丁寧に確認していきます。
これは単なる事務手続きではありません。こうした積み重ねこそが,ワタシとご本人との信頼関係を支える,大切な仕事だと思っています。
そして,毎月恒例になっているのですが,今回もささやかなお土産として,「ナンプレ」や「間違い探し」の雑誌をお持ちしました。
最初の頃は,どこか遠慮がちだったご本人も,1年以上のお付き合いを重ねるうちに,「今度はこういうモノが欲しい」とリクエストをしてくださるようになりました。少しずつですが,信頼関係が育ってきていることを感じます。
先月は,気候の良い日を選び,姪御さんにもご協力いただいて,初めてお墓参りへお連れしました。
ご主人のお墓をお参りしたあと,ショッピングモールで餃子とチャーハンを召し上がり,その後は併設されたスーパーでゆっくりお買い物も楽しまれました。
今回の面会では,その時のお話で大いに盛り上がりました。
「久しぶりの外出が本当に楽しかった」
「また行きたい」
そう笑顔で話してくださる姿を見ていると,ワタシまでうれしい気持ちになります。
「今度は別のショッピングモールにも行きましょうね」
そうお話しすると,本当にうれしそうに頷いてくださいました。
こういう瞬間こそ,ワタシにとって何よりの報酬なのかもしれません。
今度は,暑さが少し落ち着く秋頃に,また外出を計画したいと思っています。
月初めの定例業務を終え,ワタシの6月の仕事も無事スタートしました。
行政書士の仕事というのは,契約書や申請書を作るだけではありません。ご本人のお話を聞き,お気持ちに寄り添い,「安心して暮らせる毎日」を一緒に支えていくことも,大切な役割なのだと感じています。
そして来月もまた,お土産持参で面会に行き,ステキな笑顔を見せていただくことを楽しみに,一ヶ月頑張ろうと思います。

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