今,楽しみにしているドラマ
ワタシは,あまりテレビドラマを見ません。
最近のドラマは,「次回も見せたい」という意図が強いのか,必要以上に謎を引っ張る作品が少なくありません。また,「主役ありき」で,ストーリーそのものよりもタレントの活躍ばかりがクローズアップされる作品も多く,見ていて興ざめしてしまうことがあります。
そんなワタシですから,ドラマを見るスタイルも少々変わっています。毎週リアルタイムで追いかけるのではなく,あらかじめ全話を録画しておき,休日や連休にまとめて「一気見」するという,いささか乱暴な鑑賞方法をとることが多いのです。
そのような中,ワタシにしては珍しく,今,二つのドラマを楽しみに見ています。
一つは,NHKで放送が始まった,刑務所の管理栄養士の奮闘を描く「めざせ! ムショラン三ツ星」。もう一つは,TBSで放映されている「時すでにおスシ!?」です。
どちらも「食」にまつわる話ということで,食べることが大好きなワタシの興味にもぴったりで,珍しく画面に引き込まれています。
まず,「めざせ! ムショラン三ツ星」ですが,これは以前に出版された刑務所の食事に関する本を読んだことがあり,もともと非常に興味を持っていたテーマです。
刑務所の食事というのは,受刑者にとって日々の最大の楽しみとも言われています。しかし一方で,予算や食材には厳しい制約があり,「受刑者全員に平等に行き渡らせなければならない」という,シャバで暮らしているワタシたちにはなかなか想像しにくい条件もあります。
さらに,調理を担当するのもプロの料理人ではなく,受刑者が刑務作業として行うため,技術や味付けにも限界があります。つまり,「美味しい食事を作る」という,料理の世界で当たり前のことを実現するが,非常に難しい世界なのです。
ドラマでは,小池栄子さん演じる主人公が,理解の乏しい刑務職員や個性的な受刑者たちに翻弄されながらも,食事を通じて人と向き合っていきます。
先日,第1回が放映されましたが,もともと興味のあったテーマということもあり,自然と画面に引き込まれました。このドラマは,一話ごとにきちんと話が完結する構成なので,「次回が気になって仕方がない」というタイプではありません。全5回とのことですので,自分のペースでゆっくり楽しみたいと思っています。
一方の「時すでにおスシ!?」も,なかなか面白い作品です。
永作博美さん演じる,スーパーで働く子育てを終えた主人公が,ふとしたきっかけで寿司教室に通い始め,松山ケンイチさん演じる厳しい先生のもとで成長していく物語です。
多少は恋愛模様もありそうですが,こちらも毎回ある程度完結した形で作られているため,安心して見ることができます。
劇中の寿司教室は,3か月で本格的な寿司職人を目指すカリキュラムという設定ですが,以前,一日だけ寿司教室を体験したことのあるワタシでも,「うんうん,そうなんだよね」と思わず頷いてしまう場面がたくさんありました。
寿司というのは,握るだけのものではありません。シャリに切った刺身を乗せれば良いというものではないのです。プロの仕事には「同じ大きさに握る」「空気を含ませる」「ネタとの一体感を作る」等,高度な技術が求められるのです。
これは,行政書士の仕事にも少し似ている気がします。
書類も,ただ作るだけならワープロがあれば誰でもできます。しかし,「分かりやすい」「誤解がない」「役所が判断しやすい」「後でトラブルにならない」ところまで考え,何より「申請を通してもらう」ための書類を作成するには,やはり経験と技術が必要なのです。
寿司職人も行政書士も,結局は「相手をおもいやり,最高のアウトプットを提供する仕事」なのだと思います。
そんなことを考えながら,最近は珍しく,毎週のドラマを楽しみにしています。もっとも,数話たまったら,結局また「一気見」に戻ってしまいそうですが。長年の習慣というのは,なかなか変わらないものです。

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