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「勝手に応援する」という幸せ

先週末から月曜日にかけて,宮城県高校総体の陸上競技が開催されました。

ワタシは60歳でサラリーマンを退職したのを機に,母校陸上競技部の後援会のお手伝いをしています。この後援会は,ワタシより8代上の先輩方が,「母校の陸上部を物心両面から支援したい」という思いで立ち上げた会です。

もっとも,その活動方針は実にユルく,「母校を勝手に応援する」という,押しつけがましさのないスタイルです。クラブの運営に口を出すわけでもなく,ただ後輩たちの頑張りを見守り,必要なときにそっと支える。そんな距離感が,ワタシはとても気に入っています。要は,「金は出すけど,口は出さない」という大人の余裕。そんな感じの後援会です。

とはいえ,このいっけんユルそうな会,実はなかなかの実力を持っています。

数年前,北海道で開催されたインターハイに母校から多数の選手が出場した際には,「緊急募金」を実施しました。すると,校長先生が驚くほどの寄付金が集まりました。普段は静かなオジさん達なのですが,「後輩のため」となると驚くほど団結力と集金力を発揮するのです。

ワタシ自身は,会長でも役員でもありません。ただの「一兵卒」です。会員情報の管理や書類作成,発送作業などをお手伝いしています。

きっかけは,同級生からの「おまえも退職して暇になるんだから手伝え」という一言でした。もちろん,決してヒマではありません。ただ,ワタシの事務所のコピー機やプリンタを当て込んで声を掛けたのではないかと,今でも少し疑っています。

毎年の事ながら、高校総体の開催時期は,月末とも重なり,仕事もそれなりに忙しいのですが,自営業の良いところは,ある程度自分で時間を調整できることです。サラリーマン時代よりは融通が利きますので,仕事の段取りを工夫して,後輩たちの応援に行ってきました。

今年のチームは,なかなかの実力を持ったチームです。昨年インターハイを経験した選手もいれば,あと一歩で全国大会を逃し,悔し涙を流した女子選手もいる。そんな選手たちが,今年に懸ける思いを背負って競技に臨んでいました。

ワタシが応援に行ったのは,男女の4×100mリレーと4×400mリレーの決勝が行われた2日目と最終日です。

ワタシが高校時代に指導を受けたコーチの先輩は,よくこんなことを言っていました。

本当に強いチームは,個人種目だけではなく,リレーや駅伝でも強い

だからこそ,「リレーで決勝に残れるチームを目指せ。長距離人も駅伝でも東北大会に出られるようなチームを目指せ」と,いつも熱く語っていたのです。

ワタシ達の代も,4×100mリレーでは3位に入賞し,東北大会出場を果たしました。駅伝でも入賞には届かなかったものの,あと一歩まで迫る成績を残しました。当時としては,なかなか健闘したチームだったと思っています。

そして,今年の後輩達は,ワタシ達の頃よりずっとずっと強いのです。

男女4種目すべてのリレーで決勝進出。そのうち3種目で3位以内に入り,東北大会出場を決めたのです。

スタンドには,後援会を作られた世代の先輩も応援に来ていました。いい歳をしたオジさん二人が,大声で声援を送り,走り終えた後輩達に拍手を送りながら喜びを分かち合う。傍から見れば,なかなか暑苦しい光景だったかもしれません。

それでも,若い後輩達が全力で走る姿には,人を元気にする力があります。

還暦を過ぎたワタシまで,「よし,まだまだ頑張ろう」という気持ちにさせてくれるのですから不思議です。

今年の東北大会は,6月中旬に地元宮城で開催されます。リレーだけでなく,個人種目でも出場する選手がいます。

ぜひ「地の利」を活かし,インターハイへの切符をつかんでほしいと思います。ワタシも、また,仕事に折り合いをつけ,後輩達の活躍をスタンドから応援したいと思います。

今年はインターハイの陸上競技が,滋賀県で開催されます。願わくば,後援会のオジさん達が「また寄付集めで忙しくなるなあ」と嬉しい悲鳴を上げるくらい,多くの後輩達に全国大会へ進んでもらいたいものです。

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