出張の合間に感じたゆったりとした時間
先週の金曜日,ワタシは福島県北部の自治体へ,4月の農地転用許可申請に関する事前相談のため出張してきました。
農地転用許可は,政令市や中核市を除き,都道府県知事が許可権者となりますが,実務上の窓口は当該地を管轄する市町村です。そして申請の締切や審査の流れは都道府県ごとに異なり,宮城県ではおおむね毎月10日前後,福島県では25日前後が締切とされています。申請は各市町村の農業委員会で審査された後,都道府県に上がり,最終的に知事の判断により許可の可否が決まります。
ワタシは主に宮城県と福島県の案件を取り扱っていますが,両県の締切が半月ほどずれているため,結果的に業務が分散され,仕事の平準化という点では大変ありがたく感じています。宮城県の申請を終えると福島県の準備に入り,福島県の申請が終わると翌月の宮城県に取りかかる。このリズムが,ここ最近ようやく形になってきました。
もっとも,昨年末頃から依頼が増えたことで,業務量は確実に増加しました。そのことは、とてもうれしいことだったのですが,経験の浅いワタシにとっては,一つひとつの作業に時間がかかり,思った以上に忙しい日が続きました。しかし,どんな理由があっても納期は絶対に守らなければなりません。その一心で,平日はもちろん,休日も机に向かう時間が増え,出張の際も高速道路を使って効率最優先,どこにも立ち寄らずに一目散に事務所(=自宅)に戻る日々が続いていました。
こうした状態が3か月ほど続きましたが,ようやく仕事の流れにも慣れ,最近では,少しずつ余裕を持って業務に向き合えるようになってきました。
そんな折の今回の出張です。午前中に現地調査を終え,午後に事前相談という予定でしたが,全体として時間にゆとりがありました。そこで往復とも一般道を選び,ゆっくりと車を走らせることにしました。さらに,週末で後の予定もなかったことから,いつものように一直線に帰宅するのではなく,道の駅に立ち寄り,ソフトクリームを味わい,地元の農産物や特産品を手に取りながら,半ば小さな旅のような気分で帰路につきました(浮かれてずいぶんとお金を使ってしまいました)。
振り返ってみると,これまでの出張にはなかった,実に楽しい,穏やかな時間が過ぎてゆきました。
出張はあくまで業務であり,本来は効率を重視すべきものです。しかし,「忙中閑あり」とはよく言ったもので,ほんの少し視点を変えるだけで,心に余白が生まれることを実感しました。こうした時間があるからこそ,また次の仕事に丁寧に向き合うことができるのだと思います。
これからも,一件一件の業務に真摯に取り組む姿勢は変わりませんが,ときにはこのような小さな余裕も大切にしてゆきたいと思いました。
もっとも,日々の仕事には必ず締切があり,お客さまに迷惑をお掛けすることは絶対に許されません。
結局のところ,行政書士にとっての「ゆとり」とは,期限を守ったうえで初めて許されるものなのだと,あらためて実感した一日となりました。

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