犬の散歩をしながら考えたこと~若返ってゆく八木山の町並み~
ワタシの住む仙台市太白区の八木山地区は,ワタシの親の世代が暮らし始めた住宅団地です。仙台市で初めての住宅団地ともいわれています。
実は,妻の実家はワタシの自宅から歩いて5分ほどのところにあります。ワタシの実家も,この団地内ではありませんが,車で15分ほどの距離です。双方の実家との行き来が楽なのは,ありがたいことです。
ワタシは毎朝,夕と愛犬を連れて団地内を散歩しています。昭和40年代から50年代に建てられた住宅が並び,一区画が100坪ほどある土地も珍しくありません。大きな家に,立派な日本庭園を備えたお宅も多く,かつての住宅団地らしいゆったりとした街並みが広がっています。
ただ,最近は少しずつ様子が変わってきました。
ワタシの親と同年代の方が多く暮らしてきた地域ですから,住んでいる方の高齢化が進んでいます。空き家も目立つようになりました。
空き家は,庭に雑草が生い茂り,建物にツタが絡まるなど,ひと目でそれと分かるようになります。毎日散歩していると,ついこの間まで人が暮らしていた家が,いつの間にか空き家になっていることもあります。
そうした家は,やがて取り壊され,新しい住宅に建て替えられていきます。
最近よく見かけるのは,100坪ほどの敷地を半分に分け,2棟の建売住宅を建てるパターンです。
八木山周辺の土地もそれなりの価格です。100坪の土地を購入しようとすれば,3,500万円ほどになることもあるでしょう。土地だけでこの金額ですから,若い世代が広い敷地を購入し,家を建てるのは簡単ではありません。土地を分割して販売するのは,時代に合った方法なのだと思います。
八木山には,徒歩10分ほどのところに地下鉄の駅もあります。通勤にも便利なことから,若い世代にとっても暮らしやすい地域なのでしょう。
新しい住宅が建つと,小さなお子さんを連れた若いご夫婦が引っ越してきます。こうした光景を見ていると,街全体が少しずつ若返っているように感じます。
少子高齢化の波は,八木山にも確実に押し寄せています。しかし,古い家が取り壊され,新しい家が建ち,そこに新しい家族が暮らし始める。そうやって街が少しずつ世代交代していくのは,なかなか良いことだと思います。
一方で,ワタシはこの街で行政書士事務所を営んでいます。
地域の無料相談会などを開催すると,ご高齢の方から相続や終活に関する相談を受けることもあります。長年暮らしてきた家や土地を,これからどうするのか。子どもに引き継ぐのか,売却するのか。それとも,元気なうちに身の回りを整理しておくのか。高齢化が進む住宅団地では,決して他人事ではない問題です。
もっとも,相談を受けることと,実際に仕事を依頼していただくことは別の話です。
ワタシは地元で仕事をしていますから,ご近所の方にとっては,何でも気軽に相談できる存在でありたいと思っています。ただ,お金や財産に関する話となると,近所に住んでいる行政書士に自分の懐事情まで知られることに抵抗を感じる方もいらっしゃるでしょう。
そのお気持ちは,ワタシにもよく分かります。
ですから,相談を受けたときに,ワタシが近所に住んでいることがかえって気になるようであれば,終活業務に精通した信頼できる別の行政書士を紹介することにしています。
もちろん,紹介するだけではありません。その際には,「お知り合いで困っている方がいたら,ワタシのことも紹介してくださいね」と,ちゃっかりお願いすることも忘れません。
地元密着というのは,単に近所の仕事を引き受けることではないと思います。自分が仕事を受けることよりも,相談した方にとって何が一番良いのかを考えることも,大切な仕事の一つです。
街の世代交代を見守りながら,ワタシもこの八木山で,「かかりつけ医」のように地域の皆様に信頼される行政書士として,長く仕事を続けていきたいと思っています。

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