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定額小為替手数料一律200円に,モノ申す

ワタシは,行政書士として相続の仕事をすることがあります。

相続が発生すると,まず行うのが「相続人の確定」です。亡くなられた方の出生から死亡までの戸籍を集め,結婚,離婚,子どもの出生,養子縁組などを確認し,配偶者や子などの法定相続人を確定していきます。

相続人の戸籍や住民票なども集めますから,場合によってはかなりの量になります。いわゆる「戸籍の束」です。

現在は,これらの戸籍をもとに法務局で「法定相続情報一覧図」を作成してもらうことができ,以前に比べれば相続手続きはずいぶん便利になりました。

行政書士が相続業務を受任した場合,こうした戸籍や住民票を自治体から集めることがあります。

近くの自治体なら窓口に出向けば済みますが,遠方の場合は郵送請求になります。

ここで登場するのが定額小為替です。

定額小為替は,自治体に証明書の発行手数料を支払う際などに使う,ゆうちょ銀行・郵便局の証書です。

そして現在,これを1枚発行してもらうのに200円の手数料がかかります。

たとえば1,000円なら手数料は20%。50円の定額小為替なら,なんと額面の4倍です。

50円を送るために200円払う。

さすがに「一体,どういうことだ!」と思います。

もっとも,定額小為替の手数料が高いことについては,ワタシもある程度は理解できます。利用者が減り,事務コストもかかるでしょうから,ゆうちょ銀行が採算を考えて料金を設定するのは仕方ありません。

ワタシが今回,腹を立てているのは,自治体の側です。

電子決済やクレジットカードがこれだけ普及しているのに,遠隔地から戸籍などを郵送請求する場合,その手数料の支払い方法を「定額小為替」に限定している自治体がほとんどです。

つまり,

「証明書は郵送で請求してください」

「手数料は払ってください」

「ただし,定額小為替でお願いします」

ということです。

いやいや,ちょっと待ってください。

その200円,自治体には一円も関係ないですよね。

自治体が受け取るのは証明書の発行手数料であって,定額小為替を買うための200円は,ゆうちょ銀行に支払うお金です。

しかも,その負担をするのは自治体でもありません。

行政書士が依頼を受けて請求する場合,ワタシがいったん定額小為替を購入しますが,通常は実費としてお客さんにご負担いただきます。

結局,自治体に証明書を請求している一般の方が負担することになります。

もちろん,自治体にも郵送請求の事務処理など,それなりの事情があることは分かります。

それでも,今はオンライン決済やキャッシュレス決済が当たり前の時代です。実際,クレジットカードなどで支払える自治体もあります。

だったら,そろそろ「定額小為替でお願いします」以外の方法を考えてもいいのではないでしょうか。

行政サービスは,窓口まで来られる人だけを相手にしているわけではありません。

相続では,亡くなられた方が昔住んでいた遠方の自治体へ戸籍を請求することも珍しくありません。そういう人に,証明書代とは別に200円の定額小為替手数料を負担させることが,本当に必要なのか。

ワタシは,ちょっと疑問に思います。

……と,ここまで書いておいて何ですが,ワタシは行政書士です。

今日も委任状を片手に遠方の役所へ戸籍を請求し,郵便局へ行って定額小為替を買い,

「200円かよ……」

と思いながら封筒に入れています。

行政書士の仕事は,書類を作るだけではありません。

ときには,200円の定額小為替を買いに行くところから始まるのです。

そして,いつも腹がたちます。

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