海の専門家たちとの濃い一日
6月19日,東京で開催された一般社団法人日本海事代理士会の令和8年度通常総会に出席してきました。
海事代理士という資格は,あまり一般には知られていません。海事代理士は,船舶や港湾,海運に関する行政手続や法律手続を専門に取り扱う国家資格者です。船舶の登録や検査申請,船員に関する手続,海上運送事業の許認可申請,さらには海難事故に関する手続などを,本人に代わって行います。
行政書士が幅広い行政手続を扱うのに対し,海事代理士は海事・船舶分野に特化した専門家です。国土交通大臣が所管する国家資格であり,日本海事代理士会は,その海事代理士によって構成される全国組織の職能団体です。
同会では,会員向け研修や会報の発行,海事代理士試験合格者向け講習会の開催,海事制度の普及活動などを行っています。所属会員は全国で約400名と比較的小規模ですが,その分,会員同士のつながりも強く,全国各地で活躍する海事分野の専門家と交流できる貴重な機会があります。
ワタシが海事代理士の資格を取得したのは,サラリーマン時代の経験がきっかけでした。ワタシは長年,火力発電所で使用する石油,石炭,LNGなどの燃料を調達・管理する仕事に携わっていました。それらの燃料は大型船舶によって国内外から運ばれてきますので,仕事を通じて船舶や港湾,海運との関わりが少なくありませんでした。
退職後,「せっかくなら現役時代の経験を活かせる資格にも挑戦してみよう」と考え,海事代理士資格を取得し,日本海事代理士会にも所属することになりました。
今年度の総会は,予算・決算の承認や事業報告・事業計画の審議に加え,役員改選も行われたため,多くの議題について活発な議論が交わされました。会員の皆さんが業界の発展や制度の充実について真剣に意見を交わす姿を見て,改めてこの資格に対する誇りと責任を感じました。
総会終了後には懇親会も開催され,国会議員や国土交通省海事局の方々にもご出席いただきました。全国で活躍されている諸先輩方からさまざまなお話を伺うことができ,大変有意義な時間となりました。
ワタシ自身は,海事代理士としてはまだまだ勉強中の身です。しかし,東北支部の役員の一人として,こうした機会を大切にしながら,今後も積極的に活動していきたいと思っています。
行政書士の仕事をしていると,相続や遺言,許認可など陸の上の案件に携わることがほとんどです。しかし,時には海事代理士として「海の世界」に触れることで,新たな学びや人とのつながりを得ることができます。
暑い東京で過ごした一日でしたが,多くの刺激と学びを持ち帰ることができました。行政書士としても海事代理士としても,これからも研鑽を重ねながら,依頼者の皆さまのお役に立てるよう努めていきたいと思います。

コメントを残す