値札だけで買い物をしていませんか?
先日,家電量販店でパソコンを見ていると,「新古品」として手頃な価格で売られているものを見つけました。Core-i7という高性能なCPUに十分なメモリ,SSDも搭載されていて,価格は13万円弱。これはお買い得だと思いました。
ところが,仕様をよく調べてみると,何かがおかしい。CPU自体は高性能なのですが,実はかなり前の世代のものだったのです。発売時期を調べると,何と2021年。5年も前のパソコンでした。
ワタシのように事務作業が中心であれば,型落ちのパソコンでも十分に使えます。しかし,それを「新古品」として販売するのは,少々違和感があります。「お店の信用を損なうようなことがなければいいけどな」,そんなことを考えながら,店を後にしました。
そんな折,インターネットで堀江貴文氏の「値札を見てモノを買うな」という趣旨の記事を読みました。
氏の主張は,モノを買うときには値段の安さだけで判断するのではなく,どれだけ長く,どれだけ頻繁に使うかを考えるべきだというものです。
例えば,20万円の最新型iPhoneを購入し,1年後に10万円で売却できたとします。実質的な負担は10万円。1日5時間使うなら,1時間当たりのコストは約55円です。また,15万円のベッドを10年間使えば,1晩当たりのコストは約41円。毎日快適に眠れるのであれば,決して高い買い物ではないというわけです。
反対に,安いからと衝動買いしたものの,ほとんど使わなければ,いくら安くても無駄な買い物です。家の中を見渡せば,「安かったから買ったけれど,使っていない」という品物が一つや二つはあるのではないでしょうか。
これには,ワタシも大いに共感しました。
実は,わが家には,衝動買いや無駄遣いの代表格ともいわれる家庭用マッサージ器があります。
ワタシも妻も肩こりや腰痛に悩まされており,昔からマッサージ器にはお世話になってきました。10年以上前,家電量販店で最新型のマッサージ器を試したところ,その性能の高さにびっくり。ぜいたくだとは思いましたが,思い切ってメーカーの最上位機種を購入しました。
価格は50万円以上。それから10年以上が経過しましたが,今でも健在で,わが家には欠かせない家電製品になっています。
夫婦で毎日2回ずつ使ったとすると,1回当たりのコストは約34円。これだけの安らぎと癒やしを毎日得られるのですから,ワタシにとっては大正解の買い物でした。
ワタシは決して買い物上手というわけではありません。安いという理由だけで買ってしまうこともあります。しかし,仕事で使うものや,毎日使うものには,それなりにお金をかけています。
例えば,事務所のパソコンにはモニターを3台接続しています。これだけで仕事の効率は大きく変わります。老眼が進んだこともあり,モニターは32インチの大きめのものを使っています。
キーボードも,パソコンに付属していたものではなく,自分の指に合った少々高価なものを選びました。キーボードなど,どれを使っても同じように思えますが,快適に入力できるものは長時間使っても疲れにくいのです。
プリンターも,多少値が張っても業務効率を考えてレーザープリンターを使っています。仕事で外出するときの服装についても,定期的に新調し,お客様に失礼のない身なりを心がけています。
プロである以上,必要なところにはお金をかけ,納得のいく仕事をしたいと思っています。
これは,行政書士の仕事にも通じる話です。
お客さまからすれば,行政書士への報酬は安いに越したことはないでしょう。しかし,手続きの内容を十分に調べ,必要な書類を整え,間違いのない仕事をするには,相応の時間と手間がかかります。安さだけで選ぶのではなく,その仕事によって何が得られるのかを考えていただければと思います。
もちろん,ワタシ自身も,いただく報酬に見合う仕事をしなければなりません。
値札だけで買い物をしてはいけない。では,行政書士の値札は何で決まるのか。
ワタシの場合は,報酬額の数字だけでなく,お客さまに「頼んでよかった」と満足していただけるかどうか。そこが一番大切だと考えています。

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