あすの「大一番」を前に思うこと
ワールドカップもグループリーグが終わり,いよいよ決勝トーナメントに突入しました。
今回の大会から,本大会の出場国が従来の32カ国から48カ国へと大幅に拡大しました。カルボベルデやキュラソーなど,これまで耳にする機会の少なかった国々も顔をそろえ,まさに「世界中のフットボール」が集合した印象です。
今回,日本はグループFに入りました。相手はオランダ,スウェーデン,チュニジアといういずれも侮れない国々です。日本は1勝2分け,勝ち点5の2位でグループリーグを通過し,決勝トーナメント1回戦ではブラジルとの対戦が決まりました。数字だけ見れば安定した戦いぶりですが,実際の試合内容を振り返ると,「よくこのグループを抜けたものだ」と感心させられます。
それにしても,今回は出場国が約5割も増え,初出場の国も多い中で,日本の入ったグループFはなかなかの「死の組」でした。過去に決勝トーナメント進出の実績を持つ欧州の強国が2つ,チュニジアもワールドカップ出場経験が豊富な国。さらに「グループを突破した後」の山を見れば,1位通過なら前回大会4位のモロッコ,2位通過ならブラジル,3位通過ならフランスという組み合わせです。これは少々「くじ運が悪すぎないか?」と感じてしまい,どこか釈然としない思いが残ります。
ブラジルという国は,言うまでもなく世界屈指のサッカー大国です。
日本は1996年のアトランタオリンピックのグループリーグで「マイアミの奇跡」と呼ばれる番狂わせの勝利を収めましたが,ワールドカップ本大会では2006年ドイツ大会のグループリーグで対戦し,1対4で敗れています。当時の立ち位置は,まさに「大人と子供」ほどの差があったと言っても大袈裟ではないでしょう。
しかし,昨年の親善試合では日本が初めてブラジルに勝利しました。また,前回のワールドカップでは,グループリーグでかつての優勝国ドイツ,スペインを破っています。こうした結果を見ると,日本も徐々にサッカーの強国の一角に名を連ねつつあると言ってよいと思います。かつては夢物語だった「世界の強豪に肩を並べる」という言葉が,現実味を帯びてきました。
日本は,かつてメキシコオリンピックで銅メダルを獲得したことこそあったものの,長い間「サッカー弱小国」から抜け出せませんでした。欧州や南米の強豪国はもちろん,アジアの中でもまともに相手にされない。そんな時代が続きました。それが,1993年にJリーグが発足し,プロリーグとしての基盤が整えられ,国内の競技レベルや人気が一気に高まりました。
その流れの中で,1994年アメリカ大会予選では「あと1分守り切れば本大会出場」というところから,失点で出場を逃すという「地獄落ち」も経験しました。それでも歩みを止めることなく,1998年フランス大会での初出場を果たし,その後も着実に階段を上り続けて現在に至っています。振り返ってみれば,日本サッカーの進歩は,決して一足飛びの成功ではなく,失敗と悔しさを糧にした30年近くの積み重ねの結果だとわかります。
明日の深夜に行われるブラジル戦も,日本代表には決して気後れしてほしくありません。「挑戦者」としてではなく,「世界の強豪の一員」として,胸を張ってブラジルに全力でぶつかってほしいと思います。そしてワタシ自身も,ワールドカップ決勝トーナメントという世界の檜舞台で,「全力のブラジル」と日本が真っ向から戦う姿を見届けられる幸せを存分に味わいたいと感じています。
日本がサッカーの強国と呼ばれるようになるまで,およそ30年の時間がかかりました。何事かを始め,それを形にしてゆくには,どうしても時間が必要です。ワタシ自身も,サラリーマン生活を35年間続ける中で多くのことを学び,そこから一念発起して行政書士として独立し,今の仕事があります。日本サッカーの歩みを振り返ると,「長い時間をかけて実力を磨き,信頼を積み上げる」という点で,自分のキャリアとも重なる部分が少なくないと感じます。
ワールドカップで積み重ねてきた日本代表の努力に敬意を表しつつ,ワタシも行政書士として,皆さまがそれぞれの「決勝トーナメント」にたどり着くまでの道のりを,書類作成・申請手続きの面からしっかりサポートしてゆきたいと思います。ブラジル相手に臆さず戦う日本代表のように,皆さまが新しい一歩を踏み出すとき,その背中をそっと押す役割を果たせれば,これ以上の喜びはありません。

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