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仕切り直す力,伴走する力――ミラノ・コルティナの19日間に学ぶこと

2月4日に一部の競技で始まったミラノ・コルティナオリンピックは日本人が大活躍する中で2月22日に終了しました。

今回,日本選手団は、過去最大の金メダル5個,銀メダル6個,銅メダル7個と合計18個のメダルを獲得しました。スノーボード,モーグル,ジャンプ,スピードスケート,フィギュアスケートなどで,連日,日本選手の活躍が報じられ,ワタシも「日々の業務に支障が生じるのでは?」と不安になるほどテレビにかじりつき日本選手を応援していました。本当に楽しい、心躍るオリンピックでした。

なかでもワタシの心に強く残ったのが,フィギュアスケート・ペアで金メダルを獲得した「りくりゅうペア」,木原龍一選手と三浦璃来選手の演技です

今大会,りくりゅうペアは金メダル有力と目されていました。しかし,初日のショートプログラムで思わぬミスが出て,まさかの5位発進となりました。リフトの失敗により流れを崩した木原選手は大きく落ち込み,一晩泣きはらして過ごしたと報じられています。翌日の表情には,確かにその痕跡が見て取れました。

その木原選手を支えたのがペアを組む三浦選手です。「普段は龍一君が私を引っ張ってくれるけれど,今回は私が“お姉さん”になった」と語り,9歳年上のパートナーを励まし,気持ちを立て直させました。ペア競技の本質を体現するような姿でした。

そして迎えたフリープログラム。りくりゅうペアは見事な演技を披露し,大逆転で金メダルを勝ち取りました。

ワタシは,この一連の流れを見ていて,「損切り」と「仕切り直し」という言葉が浮かんできました。もし,ショートプログラムの失敗を引きずっていたら,フリーでも実力を出し切ることはできなかったでしょう。しかし,前日の結果はそこでいったん「損切り」した。悔しさも反省も受け止めつつ,過去にとらわれず,「仕切り直して」次に集中する。それが結果として最高の演技につながりました。

もちろん,それが可能だったのは,もともとの高い実力があったからです。しかしそれ以上に,7年間ペアを組んで培ってきたパートナーとしての信頼関係,そしてコーチやスタッフを含めた支援体制という総合力があったからこそ,あの「仕切り直し」が実現したのだとワタシは感じました。

人生にも,同じような局面があります。思わぬ失敗や挫折に見舞われ,「ここで一度損切りをするべきだ」と決断しなければならないときがあります。また,失敗ではなくとも,次のステージへ進むために,自ら環境を変え,仕切り直しを図る場面もあります。

会社設立,新たな事業への挑戦,相続や事業承継,許認可の取り直しや組織再編。行政書士として日々向き合う案件の多くは,お客さまにとっての「人生の節目」に関わるものです。それは単なる書類作成ではなく,「ここからもう一度やり直す」「ここから一段上に進む」という決意の具体化でもあります。

ワタシは,りくりゅうペアを互いに支えたパートナーのように,またその背後にいたスタッフのように,お客さまの仕切り直しに寄り添い,伴走する存在でありたいと強く思いました。お客さまが仕切り直した後の,次の一歩に集中できる環境を整える。それがワタシの仕事の本質ではないかと感じています。

オリンピックの金メダルは,世界で一番という栄誉です。しかし人生の金メダルは,人それぞれに形が違います。ワタシは,目の前のお客さまが自分自身の金メダルをつかむその瞬間まで,静かに,しかし力強く伴走できる行政書士であり続けたいと思います。そのような仕事を,これからも積み重ねていきます。

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