静かに、しかし確かに立ち上がった町で
先週の金曜日、その週三回目となる出張で、沿岸にあるA町を訪れました。移動の多い一週間でしたが、不思議とこの町を訪れると、自然と背筋が伸びるような気持ちになります。仕事で何度も足を運んでいる場所でありながら、毎回、特別な思いを抱かせてくれる町です。
こちらの役場には、これまでにも何度かお邪魔しており、今回対応してくださった職員さんも、以前お目にかかったことのある方でした。顔を合わせて挨拶を交わすだけで、どこか安心感が生まれます。こうした小さな積み重ねが、仕事を円滑に進めるうえで大切なのだと、改めて感じました。今回申請する土地も、以前に手続きを行った場所のすぐ近くで、現地確認は難なく終わり、時間に余裕をもって役場に向かうことができました。
この町のローカルルールについても、これまでの経験からおおよそ把握していましたので、手続きは順調に進むだろうと考えていました。ところが話を進める中で、大きなルール変更があったことが分かり、新たに行う必要のある手続きがあると知って、正直なところ少し慌てました。もっとも、その手続き自体は難しいものではなく、期限にも十分な余裕があることが分かり、一安心です。改めて必要書類を整え、後日持参することにしました。慣れている仕事ほど、思い込みや油断は禁物だと、身をもって感じた一幕でもありました。
仕事を終えた後、車を走らせて町の中心部へ向かいました。駅を中心に広がるのは、新しく整えられた町並みです。ここは、2011年の東日本大震災の津波によって、かつての町が大きな被害を受けた場所でもあります。そのため、駅舎も住宅も、目に映るものの多くが新しく、整然としています。
きちんと区画整理された道路に、新しい家々が並ぶ風景は、とても美しく、どこか凛とした佇まいさえ感じさせます。しかし、その美しさは決して偶然の産物ではありません。すべてを失うような経験を経て、数え切れないほどの悲しみや葛藤があり、それでも前を向き、積み重ねられてきた年月の結果なのだと思います。この土地の皆さんは、あの未曽有の災害から逃げることなく、この場所で再び暮らすことを選び、静かに、しかし確かな歩みで町を再生させてこられました。その姿を思うと、ワタシはただただ頭が下がる思いでした。声高に誇るのではなく、日常を取り戻すことで復興を成し遂げたこの町に、心からの敬意と拍手を送りたい気持ちになりました。
今回の出張をもって、年内の出張は終了。今週はお客さまとお役所のアポイントが一つずつ。それを終えたら,年明けに控えている農地転用申請に向けた書類作成のほか、これまでにたまっている事務作業を片付ける、慌ただしい時間になりそうです。
あいはら行政書士事務所は、12月30日からお休みをいただく予定です。今年一年を振り返りながら、もうひと踏ん張り。丁寧に仕事と向き合い、静かに次の一年へとつなげていきたいと思います。

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