保証人は恐ろしい?父から学んだお金の教え
ワタシが生まれて初めて大きな借金をしたのは,大学1年生のときでした。
生協の売り場に並んでいた NECのPC-8801mkⅡSR というパソコン――当時の憧れの機種です。価格は40万円。学生のワタシにはとても手が届かない金額でしたが,どうしても欲しくて,ローンを組むことにしました。
保証人が必要になり,父にお願いしたところ,父は少し眉をひそめながらも引き受けてくれました。
そのとき父が言った言葉を,ワタシはいまでも鮮明に覚えています。
「借金は,将来の自分のお金を先に使ってしまうことだから,できるだけするな。」
「保証人は恐ろしい。どんなに親しい人に頼まれても引き受けるな。特に連帯保証人には絶対になるな。」
この「保証人は恐ろしい」という言葉は,まるで心に刷り込まれたかのように,いまも強く残っています。改めて言うまでもありませんが,借金の保証人の位置づけは「借りた本人と同じ」というもの,軽い気持ちで引き受けてよいものではありません。
特に連帯保証人は,法律上,借金をした本人とまったく同じ立場に置かれます。
通常の保証人であれば,「まずは本人に請求してほしい」と言える「催告の抗弁権」や,「本人の財産から回収してからにしてほしい」と主張できる「検索の抗弁権」があります。
しかし,連帯保証人にはそれがありません。いきなり債権者から問答無用で請求されても,抗弁する余地がない――それがこの連帯保証人制度の恐ろしいところです。
ワタシはその後の人生で,父の教えを胸に,なるべく慎重にお金と向き合ってきました。とはいえ,住宅ローンなど大きな借入をしたこともあります。幸いにも返済が滞ることはなく,住宅ローンは無事に完済し,家は,晴れて自分のものになりました。
一方で,保証人を引き受けたことも何度かあります。
たとえば,身内がアパートを借りるときや,お世話している方が入院する際の保証などです。いずれも,保証すべき内容や金額をきちんと把握し,保証相手の支払能力にも問題がないと判断したうえで引き受けました。幸い,どれも無事に保証契約は終了しています。
借金というのは,人生を豊かにする道具にもなれば,破滅への入り口にもなります。
大切なのは,計画性と節度です。
「今の自分に必要なものなのか」
「返済の見通しが立っているのか」
この二つを冷静に考えたうえで,上手にお金と付き合うことが大切だと思います。
父のあの一言―「保証人は恐ろしい」―を胸に,
これからも“身の丈に合った暮らし”を続けていこうと思います。

コメントを残す