最新情報NEWS

怒りの手紙は夜に投函するな

昨日,ある仕事の場で同業者と不愉快な出来事がありました。

きっかけは,ワタシのミスにあり,一義的な非がワタシにあるのは間違いのないことでした。ただ,相手の態度があまりにも高圧的でした。「なんで,そんなこと言うの?」と思うような,上から目線の,悪意を込めた言葉をぶつけてきたのです。

いや,確かにこちらの手落ちだけど,アンタは,一体何の権利があってそんなことを言うの?」――そう喉まで出かかった出来事で,シンソコ腹が立ちました。

帰宅しても怒りは収まらず,その一部始終をブログに書こうと、原稿を作りました。しかし,「投稿」ボタンを押す直前で,思いとどまりました。

この場で,相手を糾弾する内容を書いたところで,相手にダメージを与えることはできないし,結局は自分の品位を下げるだけ――そう冷静に思い直したのです。

その夜は,怒りに任せたブログの下書きを残し,ビールを飲んで寝ました。

そして今朝。一晩寝かせた頭でブログを読み返してみると,不思議なほど事実を冷静に見つめることができました。そして至った結論は,

あんな品位のない人間を相手にしても時間の無駄。この借りは,いつか仕事で正々堂々と返してやる」ということ。不愉快なことは引きずらず。今日からまた,元気に頑張ろうと思います。

村上春樹のエッセイに「苦情の手紙の書き方」(『村上朝日堂はいかに鍛えられたか』所収)という名文があります。氏が言うには,「筆無精なのに,苦情の手紙だけはまめに書く」そうですが,その多くは投函しないそうです。

それは,「数時間,頭をひねって苦情の手紙を書くことで,僕の感じていた怒りなり不満なりはとりあえず解消されてしまう」からだそうです。

さらに彼は,効果的な苦情の手紙を書くときのコツとして――

・七分褒めて,三分けなすこと

・細部にうだうだ拘泥しないこと

・苦情のエッセンスを簡潔に記すこと

――を挙げている。

この手法はワタシも実践しています。飲食店などで理不尽な扱いを受けたときなどの対処法として,自身が,クレーマーではなく,ちゃんとした顧客で「怒ってるのだ」と伝えるためにはとても有効だと思います。

そしてもう一つ,村上氏の重要なアドバイスがあります。「苦怒りの手紙やメールは,いったん寝かせて翌朝読み直してから出せ」というものです。不快な出来事があった夜に書くと,感情の熱で文が過激になる。だから「一晩寝かせて,頭を冷やしてから出すといい」というものです。

これはSNSについても同じことが言えます。感情にまかせ,怒りのまま投稿するポストは,炎上の火種になりがちです。

夜の投稿は一晩寝かせる」。これは,現代の重要な処世術の一つだと思います。

昨日の件もそうなのですが,大抵の理不尽さや怒りは,手紙なり,ブログなり、自分の考えを整理して文章に表すことで,その大多数は,時間が経てば解消するのだと思います。理不尽な扱いを受けたときの怒りの解消法として,なかなかにオススメです。それにしても腹の立つジジイだったな。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE TOP