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委任者ファーストの後見業務を目指して

先日,コスモス成年後見サポートセンターの研修会に参加してきました。

公益社団法人コスモス成年後見サポートセンターは,日本行政書士連合会が2010年に設立した団体で,成年後見業務に必要な知識や技能の研修を実施し,業務報告を通じて質の維持と向上を図ることを目的としています。全国に支部があり,制度の普及と後見業務の担い手育成に取り組んでいる団体です。

ワタシは行政書士として,遺言や相続など「終活」関連の業務に取り組んでいます。今後,高齢化が一層進行して行く中で成年後見や任意後見の重要性は年々増しており,これからますます必要とされる分野です。そのため,ワタシ自身もこの団体に入会し,成年後見業務を担うための準備を重ねてきました。入会に際しては,成年後見制度や認知症に関する知識など多くの研修を受講し,基礎を学ばなければなりません。また,業務を行う際には定期的な報告義務があり,入会後も毎年一定数の研修受講が義務付けられるなど,厳格なルールの下で業務の質を保つことが求められます。

今回の研修は,その義務研修の一環として実施されたものです。裁判所の書記官を講師にお迎えし,「これからの専門職後見人に求められる役割とは」というテーマでお話を伺いました。成年後見制度の概要や手続き,専門職後見人の職務内容,現状の課題,さらには具体的な事例に基づくケーススタディーなど,まさに実務の最前線を知ることができ,大変勉強になりました。

ワタシが現在お手伝いしている方は,高齢でありながらも頭はしっかりされていて,まだ後見の支援を必要とする段階ではありません。しかし,将来的には必要となる可能性があります。そのときに備え,知識や対応力を常にアップデートし,安心して任せていただける体制を整えていきたいと思いました。

そして何より大切なのは,「委任者ファースト」の姿勢です。後見業務は手続きをこなすことが目的ではなく,委任者が自分らしく暮らし続けられるよう支えることに本質があります。委任者の思いや希望を尊重し,寄り添いながら最善を尽くす姿勢を忘れずに,今後も取り組んでいきたいと考えています。

研修会の後には懇親会も開かれ,先輩方から実務の経験談を伺うことができました。現場の生の声は,これからの業務に活かせる貴重な学びとなりました。振り返ってみると,本当に充実した一日であり,成年後見業務に取り組む決意を新たにする機会となりました。

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