最新情報NEWS

「人間関係寿命を延ばせ」~いつまでも社会に自分の居場所を作るために~

先日,週刊誌で「70歳からは人間関係寿命を延ばせ」という興味深い記事を読みました。これは著書『本当の定年後』で知られる坂本貴志氏が提唱する,いつまでも人間関係を維持するための考え方です。定年退職後は,肩書きや名刺によってつながっていた人脈が弱まり,孤独や孤立に陥りやすくなるといいます。だからこそ,利害を超えた自然な交流を現役時代から築いておくことが大切だと,坂本氏は説いています。

記事を読みながら,ワタシは昨年退職したあとの自分を振り返りました。長年お世話になった会社を離れると,たった一年でも上司や同僚との関係は徐々に薄れていきます。これは,決して仲が悪くなったからではなく,日々の仕事を通じて築かれた関係が、時間とともに疎遠になってゆくからです。たまに開かれる同窓会では、当時に戻り,昔話に花が咲き,旧交を温めることはできますが,会社時代の懐かしい日々が戻ってくるわけではありません。サラリーマンは,定年後の世界で新しい人間関係を築くことが必要なのだと,改めて感じます。

ワタシが60歳で会社を辞め,行政書士として新しい仕事に挑戦したのも,社会に新しい居場所を作りたいという思いからでした。思い切って「オールドルーキー」としてこれまでとは全く関係のない新しい世界へ飛び込んだことで,多くの新しいつながりを得られました。行政書士の世界では,年齢や肩書きに関係なく,皆がフラットに接してくれます。その温かい関係性は,ワタシにとって心地よく,とてもありがたいものです。会社を退職したときの「新しい居場所を見つけたい」という気持ちは,間違っていなかったと実感しています。

もちろん,まだまだ学ぶことは多く,失敗や反省もあります。しかし,人の役に立てたときの喜びや,「ありがとう」の言葉は,大きな励みになります。人と誠実に向き合い,小さなご縁を大切に積み重ねていくことが,自分の「人間関係寿命」を延ばしてくれるのだと,今では実感しています。

これからも体が動く限り,社会に関わり続けたいと思います。行政書士として人のお役に立ちながら,自分の生きがいを育て,人とのつながりを大切にしていきたい。前向きな気持ちを持ち続けることが,豊かな定年後の人生につながると信じています。そして,少しでも多くの方と笑顔でつながれる人生を送りたいと願っています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE TOP