思い出に残る上司からの箴言~先回りの心がけが生む信頼と価値~
ワタシはこれまで30年以上,サラリーマンとして働いてきました。その中で,今でも強く印象に残り,尊敬している上司がいます。今日は,その上司からいただいた数々の箴言のなかでも,今なおワタシの働き方の根幹を支えている教えについてお話ししたいと思います。
厳しさの中にあった本質的な教え
その上司,A課長はとても厳しい方でした。日々の業務で叱られることも少なくありませんでしたが,それ以上に多くの気づきを与えてくださいました。
なかでも忘れられないのが,次の言葉です。「相手が口に出す前に,心で考えていることを読み取り,先回りして差し出せるような仕事をしろ!」
言われたことを正確にこなすだけでは,「よくやったね」で終わってしまいます。大事なのは,相手が本当に求めていることを察し,その背景まで理解し,予想以上の成果を差し出すことだというのです。
先回りの心がけが生む信頼
振り返れば,自分の気持ちを言葉にする前に汲み取って動いてくれる人に出会ったとき,ワタシ自身が感動してきました。「そこまで考えてくれていたのか」と思えば,その人を強く信頼するものです。
以来,ワタシは「相手の意図を先回りする」ことを常に意識して仕事をしてきました。すると,相手に喜ばれるだけでなく,自分の仕事の段取りも整い,結果として効率も上がることに気づいたのです。つまり「先回りの心がけ」は,相手のためであると同時に,自分自身を成長させる力でもあります。
AI時代だからこそ人間にできること
今はAIが急速に普及する時代です。言われたことを正確にこなすのは,むしろAIの得意分野でしょう。けれども「相手の心に寄り添い,背景ごと理解し,期待以上のものを差し出す」ことは,人間にしかできません。
AIを使いこなしながらも,人だからこそ生み出せる付加価値を提供していく。これが,これからの時代にワタシが果たすべき役割だと思っています。常にお客さまの望むものを「一歩先んじて」差し出せる行政書士でありたい。そうした姿勢こそが信頼を築き,自分の価値を高める道だと信じています。

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