80歳まで現役を目指して――ジム通いが教えてくれること
会社を休職し,行政書士の開業準備を始めたころ,ワタシは近所のジムに通い始めました。理由はとてもシンプルで,「80歳を過ぎても元気に体が動く自分でありたい」と強く思ったからです。年齢を重ねても健康で仕事を続けられる身体づくりが,ワタシにとって大きな目標となりました。
トレーナーの方にメニューを作ってもらい,手足の筋トレと,1回30分以上の有酸素運動(主にエアロバイク)を週に4日から5日行うことにしました。ちょうど妻も一緒にジムに加入したので,定期的にメニューを見直してもらいながら,ふたりで無理なく続けてきました。妻が仕事から帰宅してから夜にジムへ行き,運動後はジムで入浴も済ませてしまうので,わずかではありますが光熱費の節約にもなって一石二鳥です。
「継続は力なり」とよく言いますが,実際に2年間コツコツと続けてきたことで,いつの間にかお腹周りも気持ちスッキリし,手足にも適度に筋肉がつき始め,ほんの少し腕も太くなりました。
これまでは主にダンベルやマシンを使ったトレーニング中心でしたが,最近はトレーニングの幅を広げようと,スタジオでのプログラムにも挑戦してみることにしました。新たにトライしたのが「ボディ・コンバット」という有酸素運動系のプログラムです。音楽に合わせてボクシングやキックボクシング,ムエタイなど格闘技の動きを取り入れる内容で,観ているととても楽しそうに感じ,まずは30分コースに参加してみました。
ところが,やってみると想像以上のきつさに驚きました。動き始めて5分もすると全身から汗が吹き出しますし,インストラクターの軽快な動きには到底ついていけません。同じように体を動かしたつもりでも息が切れ,重心の移動すら億劫に感じました。インストラクターの動きを目で見て動きを理解するまでは何とかなるのですが,それを手足に命令して動かすまでに時間がかかり,気づけばインストラクターはすでに次の動きに進んでいる……。要は,瞬時に見たものを体で再現するという反応速度が,確実に落ちているのです。
もちろん,運動経験や練習不足も影響していますが,それ以上に自分の頭の回転や身体の反応が鈍くなっていることに気づかされ,正直愕然としました。中学や高校のクラブ活動をしていたころなら,ぎこちなくてもそれなりに動けていたはずなのに,今となっては身体も関節も思った以上に硬くなっていました。老化の現実を思い知らされた瞬間でした。
しかし,それでも「やめよう」とは思いませんでした。できなくなっている動きや失われつつある柔軟性,持久力も,地道にトレーニングを重ねればきっと回復できると信じているからです。こうして現時点で自分の身体の変化に気づけたことはむしろ幸運でした。これをきっかけに,より一層トレーニングに励み,体力や運動能力の維持・向上を目指したいと前向きな気持ちになれました。
加えて,「ボディ・コンバット」のプログラムを終えた後の爽快感は格別なのです。全身に溜まった澱みが一掃され,まるで体の中に新しい風が吹き抜けたような感覚。これを一度味わってしまうと,またやってみようという気持ちになるのです。これからも週1回30分だけでもこのプログラムを続けていこうと考えています。
健康寿命を延ばすには,地味でも継続が何より大切だと改めて実感しています。これからも「80歳を過ぎても元気に動けるワタシ」でいるために,日々の小さな積み重ねを大切にしていきたいと思います。

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