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女性はFairに敏感?~そこから見えてきた自分の進むべき道~

ワタシは60歳で会社を退職し,行政書士として新たな道を歩むことを決意したわけですが,そのことが社内で公になった時,思いがけず多くの女性社員から「おめでとうございます」と言われました。「実力で道を切り開くなんてすごい」「自分で勝ち取った世界なのだから頑張ってください」「コツコツと毎日勉強し,資格を取って独立するなんてすごくカッコいいです」といった,いささか過分なほどのお褒めと激励をいただいたのです。普段あまり接点のなかった方々からも声をかけていただき,「ただ,試験に合格しただけなのに・・・・・」と,正直,少し驚きました(サラリーマン時代,これほど女性から好意的なお声がけをいただいた(=褒めてもらった)のは,間違いなく初めてのことです)。

「女性はフェアなことに敏感なのだな」と驚き,そのことを妻に話すと,「当たり前でしょ。女性はいつも差別され,それを我慢して生きているんだから」とバッサリ返されました。そして,その言葉にはっとさせられました。男性であるワタシも,社会に出てからは,理不尽な処遇や恣意的な判断に何度も直面し,悔しい思いをしてきましたが,女性の雇用環境を考えると,「なおさら」なのだろうなと思ったからです。

妻とその話をしたあと,高校時代に,進路指導の先生がおっしゃっていた言葉を思い出しました。先生は大学受験に直面する3年生に進級した時,全員を前に「社会に出れば,自分の実力だけでは勝負できない理不尽なことがたくさんある。大学受験は,人生の中で,『自分の学力』だけで道を切り開ける,『フェアに勝負ができる』数少ないチャンスだ。だからしっかり頑張りなさい」とおっしゃったのです。当時はあまり実感が湧かず,「ふーん」と聞き流してしまったのですが,今,改めて思い返すと,その言葉の意味がよくわかります。

また,ワタシは高校時代,長距離をやっていましたが,陸上競技は「記録がすべて」の世界。選手の選考基準は,「0.01秒,1cmでも記録が良いこと」という,とてもフェアなものです。しかし,チームスポーツのレギュラー決定や会社の人事,昇進など,人生の多くの場面では,選ぶ側の「主観」が,時として「恣意」もが入り込みます(もちろん「選考」ですから,概ね「優秀な者が選ばれている」のは事実でしょうが「何でアイツが」ということは,誰でもひとつくらいは思い浮かぶのではないでしょうか)。どんなに努力しても,公平ではない判断が下されることがあるのが現実です。

そのように考えると,60歳で迎えたこのタイミングで,資格試験という「努力が実を結ぶ世界」にチャレンジできたことは,おそらくは,本当に幸せなことだと思います。せっかく得たこのチャンスを,精一杯活かしてゆくつもりです。もっとも,仕事上,お客さまに「ワタシを選んでいただく」ということは,お客さまの自由意志による選択なので,主観的なものであり,こちらがコントロールすることはできないのですが,そこは,仕事に対してのワタシの姿勢を評価していただく以外にはなく,そこは誠心誠意頑張らなければならないのだと思います。

また,一方,これから仕事をする中で,お客さまが理不尽な差別や不当な扱いを受けることがないよう,常に目を配りたいとも考えています。もしそのような場面に出会った時には,お客さまの立場に立って,正々堂々とサポートできる存在でありたい。世の中には恣意性があふれていますが,ワタシは自分の実力を磨き,どんな場面でもフェアに,正々堂々と生きていける力を身につけ、それを仕事にも活かしてゆきたいと考えています。

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