宮城県高校総体の陸上競技を観戦してきました。
昨日,宮城県高校総体の陸上競技を観戦してきました。金曜日,急に午後の予定がキャンセルとなり,思いがけず生まれた自由な時間を使って,キューアンドエースタジアムみやぎ(宮城スタジアム)へ足を運びました。ワタシは昨年から母校の陸上競技部の後援会のお手伝い(会長とか事務局長とかそういう役職ではなく単なるヒラ事務員)をしており,それをきっかけに,高校総体や新人戦などを現地で応援するようになりました。
自分自身が競技していたこともあり,オリンピックや世界陸上,日本選手権といった大きな大会はテレビでよく観ています。しかし,地元の競技場で高校生の試合を生で観るのは,自分が選手だった時以来,実に40年ぶりのことです。ワタシは中学・高校時代,1500mや5000m,そして冬は駅伝など,中長距離の選手でした。子どものころから球技が苦手で,小学生の時はマラソン大会だけが唯一「輝ける場所」だったため,中学校に入学すると,運動部に入部するなら,陸上競技は唯一の選択肢だったのです。
母校の陸上競技部の後援会のお手伝いをするようになったのは2年前のことです。もともと世話役をしていた同級生に,サラリーマンを辞め,自分で仕事を始めたことを伝えたら,「じゃあ,お前,暇になるんだから陸上部の後援会を手伝え!」と誘われたのがきっかけです。実際は決して暇ではありませんが,サラリーマン時代と違い,時間の融通が利くのは確かですし,環境も変わったので,母校に恩返しをするのも良いかと思い,事務作業のお手伝いを始めました。ただ,今,思えば,友人の本当の狙いはワタシの事務所にあるパソコンやコピー機を使ってタダで,効率よく事務処理をさせることだったのかもしれません。
後援会の唯一無二のミッションは,現役生徒の活動に伴う経済的な支援です。一昨年,札幌で開催されたインターハイには18人もの選手が参加し,遠征費が不足したため,急遽募金を呼びかけ,2週間足らずで100万円近くの寄付を集めるという,なかなかの集金力を誇る組織でもあります。今時ありがちな「金は出すけど口も出す」といった組織ではなく,あくまで財政支援に徹し,生徒たちに愛情をこめ,「がんばれ!」と静かに,しかし力強く応援するスタイルには,大人の余裕を感じ,心地よさを覚えています。
ワタシが現役だったころの母校の陸上部は,「一人でも東北大会に行けばお祭り騒ぎ」というレベルで,「強いチーム」ではありませんでした。ワタシ自身も県大会で決勝までは進むものの,どうしても6位以内に入れず,上のステージには進めない「ヘボ選手」でした。しかし,今では優秀な先生の指導もあり,インターハイで入賞する選手を輩出するなど,母校の陸上部は「強い」チームへと変貌を遂げています。
今回の応援でも,母校の選手たちは溌剌とグラウンドを駆け回り,東北大会への出場を決めた選手もいました。ワタシの頃は男子校でしたが,今は共学となり,女子生徒が活躍する姿も新鮮で頼もしく感じました。男女の分け隔てなく,仲良く応援する姿はワタシの時代にはなかったもので,とても羨ましく感じました。
高校総体は来週の月曜日まで続きます。時間が許せば,もう一回くらいは競技場に足を運び,後輩たちの活躍を応援したいと思っています。ヘボ選手だったワタシが,今ではこうして,母校の力強い後輩たちを誇らしく思いながら応援できる立場にあることを,心から幸せに感じています。

コメントを残す