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愛用の万年筆

ワタシには30年以上愛用している特別な万年筆があります。

万年筆の定番中の定番,Montblanc Meisterstuck 146。東京神保町の「金ペン堂」という万年筆の専門店で購入しました。

当時、ワタシは入社4年目。会社の大切な試験に合格した自分へのご褒美として,思い切ってこの万年筆を手に入れました。28歳、盛岡市に住んでいたワタシは,まだまだ「大人の世界」に憧れていた時期。万年筆の持つ落ち着いた雰囲気や,長く使い込むことで自分だけの道具になるという魅力に強く惹かれていました。

きっかけは,雑誌で見かけた「金ペン堂」の記事でした。頑固そうな店主が一人ひとりの書き方を見て,その人に合わせてペン先を調整してくれるという内容に心を動かされ,上京の機会にお店を訪ねました。

店主に希望を伝えると,「それならモンブランだよ。どれくらいの太さのペンが良いの?」と聞かれ,ワタシの希望にぴったり合う「Montblanc Meisterstuck 146」を選んでくれました。サンプルで字を書き,書き方のアドバイスを受けながら,さらにペン先を微調整してもらい,ついに自分だけの万年筆が完成しました。当時の値段は約4万円。帰り際に「これは一生使えるから大切に使いなさい。ペン先がおかしくなったら持ってくれば直してあげる」と言われ,胸が高鳴ったのを今でも覚えています。

Montblanc Meisterstuck 146は,程よい太さとバランスの良さ,そしてなめらかな書き味が特徴です。ボディには「プレシャスレジン」と呼ばれる樹脂が使われており,手にしっとりと馴染みます。ペン先にはヨーロッパ最高峰モンブランの標高「4810」が刻まれていて,所有する喜びを感じさせてくれます。

吸入式のインク補充や、絶妙な重量バランスも魅力のひとつ。長時間の筆記でも疲れにくく、まさに「一生もの」と呼ぶにふさわしい万年筆です。

この万年筆は、手紙を書いたり,仕事の企画を考えたり文書の要約を作ったりと,さまざまな場面でワタシを支えてくれました。かなり酷使してきましたが,あのなめらかな書き味は30年以上経ってもまったく変わりません。今やワタシの体の一部のような存在です。 これからも,この万年筆とともに,日々の言葉や思いを綴り続けていきたいと思っています。

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