最新情報NEWS

50歳でオートバイの免許を取りました(後編)

私が本当に乗りたかったのはピンクのナンバーのついた125ccのスクーターでしたが,「せっかく免許を取るなら」と思い切って,400ccまで運転できる普通自動二輪免許(マニュアル)を取得することにしました。オートバイのマニュアル車は,左手でクラッチを操作し,左足でギアチェンジを行います。慣れるまでは手と足の連携が難しく感じるものですが,高校生の頃に50ccとはいえマニュアル車に乗っていた経験があったため,それほどの不安は感じていませんでした。

教習が始まると,やはり50ccと400ccでは車体の大きさに違いはあるものの,基本的な操作は同じなので,すぐに慣れることができました。子どもの頃に身につけた技術は,大人になっても忘れないものですね。これは大きなアドバンテージでした。

教習所には私のような中高年もいましたが,多くは高校生や大学生と思しき若い男性たちでした。はじめは挨拶もろくにしてくれない,お行儀の良くなさそうな,目つきの鋭い子もおり,とっつきにくかったのですが,教習が進むにつれ仲良くなり,特にワタシの運転技術は,初めてマニュアル車を操作する若者よりも上手だったこともあり,「オジサン上手いですね」などと言われるようになりました。「どうしてそんなにウマイんですか?」と聞かれ,「高校生の時に無免許で乗っていたからそれを思い出した」と冗談を言えるほどに仲良くなりました(蛇足ながら,本当に冗談です)。年齢や価値観に違いがあっても,共通の話題と課題があれば,案外簡単に若者と仲良くなれるものだなと感じました。

教習は順調に進みましたが,卒業検定の「一本橋」(正式には「直線狭路」と呼ばれ,長さ15m・幅30cmの狭い橋を7秒以上かけて走る課題)では,苦手意識があったため一度脱輪して不合格。しかし,2時間の補習を経たあとの検定では無事合格し教習を終えることができました。

卒業後は,以前から欲しかったホンダのPCX-150というスクーターを購入。上り坂でもパワフルで,「二段階右折」の必要もない,高速道路だって走れる念願のバイクです。日常の足としても申し分なく,今では,かけがえのない相棒となっています。さらに,「せっかくマニュアル免許を取ったのだから」と,名車CB400 Super Fourも購入し,しばらくは独りでツーリングも楽しみました。

50歳からの新たな挑戦は,私のプライベートに大きな楽しみをもたらしてくれました。60歳を迎え,400ccの大きなバイクは体力的に少し厳しくなり手放しましたが,存分に楽しむことができました。これからも交通安全に気をつけながら,真っ赤なスクーターで「アラ還」のバイクライフを楽しんでいきたいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE TOP