市毛良枝さんとラジオでお話をした思い出
私が経済企画庁(当時)で勤務していた時代,私の所属していた国民生活調査課では,国民生活白書をはじめとする3つの調査を行っていました。
これらの調査の中に「豊かさ指標(新国民生活指標:PLI)」と呼ばれるものがありました。これは,持ち家比率や実質賃金,高校進学率,平均余命など152の指標を,「住む」「費やす」「働く」「育てる」「癒す」「遊ぶ」「学ぶ」「交わる」の8つの活動領域に整理して指標化し,それぞれの領域について,都道府県単位で順位付けを行い,「それぞれの領域で豊かな都道府県はどこか」ということを調べるものでした。要は「子育てするなら○○県」「住みやすいのは○○県」と日本の各都道府県の特性を分析し,自分が住んでいるふるさとの「豊かさ」に優れる場所を見つけてもらう,自分の求める豊かさがあるのはどこなのかを知ってもらう,あるいは地方自治体が集計結果を政策決定の参考に使ってもらうなどということが目的でした(残念ながら,マスコミ各社はこのような調査の目的を無視し,8指標を単純平均したものを「都道府県住みやすさランキング」と称し,センセーショナルにあおり立て報道していました。その結果,毎年1位は福井,富山といった北陸勢で,ワースト1位の常連だった埼玉県の当時の知事が取材を受け不快感をあらわにする様が報道されたこともありました)。
私は,出向元の東北電力の社内報にこの調査をアレンジした記事を書かせてもらいました(もちろん,コレは「私は,出向先でもちゃーんと仕事をしていますよ」という会社へのアピールです)。題して「豊かさ指標で見る東北」。東北地方の分析結果をレーダーチャート化し,新潟を含む東北7県を3つに類型化し分析しました。この記事は社内でもなかなか好評で,何人かの社員の方からも問い合わせもいただきましたし,記事をご覧になったエネルギー関係団体から講演を依頼され,次に,当時青森放送とFM青森で放送されていた「エネルギーサロン」というラジオ番組に出演することになったのです。
場所は虎ノ門にあったFM東京のスタジオ,お相手はかつて「お嫁さんにしたい女優No.1」と言われた市毛良枝さん。市毛さんからの質問に私が,わかりやすくお答えするという30分の番組です。
私はテレビのクイズ番組に出たことこそありますが,自分が主役の番組で芸能人から長時間のインタビューを受けるなんてことは初めてです。人生初の快挙で,ものすごく緊張しました。
にわか仕込みの勉強をして,スタジオに向かうと,初めてお会いした市毛さんは,テレビで見るそのままのとても感じの良い,大変にお綺麗な方でした。私が緊張しすぎて,「しどろもどろ」になってしまい,番組を取り直すという大失態はありましたが,なんとか2度目で無事収録完了。東京では放送を聞くことができませんので,後日テープを送っていただきしっかり聞かせていただきましたが,ちゃんとした番組になっており,安心しました。ものすごく緊張しましたがとても楽しい時間でした。写真を撮り,握手をしていただき,色紙にサインまでいただきました。社内報に記事を書いて本当に良かったです。経済企画庁(当時)出向中の素晴らしい思い出です。

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