今,オールド・ルーキーとして思うこと
合格発表の夜は,社宅で,お鮨を買ってきて「おめでとう自分!」と一人で祝杯を挙げました。
普段買ってくる持ち帰り専用のお店ではなく,本物のお鮨屋さんから買ってきた特上の握りの味は格別(値段も格別でした)でした。「世界一美味しいお鮨とお酒」の味は今でもはっきりと覚えています。2年間をかけて努力した願いが成就し,心地よい酔いに包まれ,なにか,バラ色のフワフワした気分の本当に幸せな時間でした。
人間というのは不思議なもので,準備が進み,実力がついてくるにつれ,目が行き届いてゆくので,かえって不安が増大するものです。ワタシも直前期は「まだやっていないことがたくさんある」と不安に駆られ,「気にするな」とは思いつつもネットやSNSで否応なしに飛び込んでくる情報に触れては一喜一憂していました。そんなときは,自分に言い聞かせるように「今年ダメなら,もう一年頑張るだけ。」とつぶやいていましたが,そうはいいつつ,その時点で,自分を目一杯追い込んでおり,もう一年,今のペースで頑張る自信はなかったので,合格して本当に良かったと思い,体の力が「スッ」と抜けてゆくのを感じました。
その後は会社を退職し,家族法の実務に関わる学習をしたり,海事代理士の受験勉強をして資格を取得するなど開業の準備を重ね,令和6年2月1日に行政書士登録を行い,令和6年7月29日,60歳の誕生日に自宅で「あいはら行政書士事務所」を設立・開業しました。
今は,駆け出しの行政書士として,相続,遺言等,主に家族法を扱う行政書士として,活動する日々ですが,お客さま一人ひとりがかかえるご事情,ご要望にはひとつとして同じものはなく,個々のお客さまのご事情に寄り添ったオーダーメイドの対応が求められます。個々のお客さま固有のご事情に向き合い,お客さまにとって最善の対応を考え,提示し,問題を解決し,喜んでいただくというお客さまに「しあわせの好循環」をお届けする行政書士の仕事は,本当に楽しく,やりがいがあります。60歳までは東北電力で子供の頃から就きたかったエネルギーの仕事,火力発電所で使用する燃料の調達という仕事に携わり,退職後はオールド・ルーキーとしてセカンドキャリアにゼロから挑戦できるという自分の人生は本当に幸せだと思います。
ワタシが行政書士を志した動機は,前にも書かせていただきましたとおり(https://aihara-office.com/2025/01/24/%e5%a4%a7%e5%ab%8c%e3%81%84%e3%81%a0%e3%81%a3%e3%81%9f%e5%8d%98%e8%ba%ab%e8%b5%b4%e4%bb%bb/
)なのですが,このような運命を与えて下さった神様には本当に感謝しています(しつこいようですが,ワタシに転勤の辞令を出したヒトのことは今でも恨んでいます)。これからも,日々お客さまのご事情,ご要望に向き合い,喜んでいただけるように頑張ります。

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