生涯現役を目指して
先日,還暦を迎えました。
私が新入社員で入社した頃,定年退職を迎えた60歳の方というのは,大変失礼ながら本当に「お爺ちゃん」といった感じの方ばかりだったので,今,自分がその年齢になったという実感がありません。「オレが還暦,ウソでしょ?」というのが率直な気持ちです。
私の父の世代は55歳が定年でした。現在は60歳定年制を取られている会社が多いように思いますが,60歳以降も,「再雇用」や「嘱託」という形を取り,65歳とか70歳まで働くことの出来る会社が増えているように思います(私がお世話になった東北電力は希望すれば,70歳まで働くことができるようです)。
「定年後はのんびりと趣味の世界に没頭したい」とか「定年後はこれまで苦労をかけた妻と世界中(日本中)を旅行したい」とか「定年後は日本中のコースでゴルフ三昧」などとおっしゃる方は非常に多く,私も正直そのような生活に憧れは感じていました。でも,実際には,このような生活はなかなか難しいみたいです。
まず,第一にこのような生活は,お金がかかりますので,「誰でも気軽に」というものではありませんし,ゴルフなどのスポーツをしようと思えば,一緒にプレーしてくれる仲間を探さなくてはなりません。月に一度のゴルフコンペなら付き合ってくれる人はそれなりにいるかもしれませんが,毎回付き合ってくれる人がどれほどいるでしょうか。また,何より,そのような生活はすぐに「飽きる」のだそうです。「遊んで暮らす」なんて言葉がありますが,おそらく,限られた富裕層の方を除けば,遊びというのは,普段,勉強や仕事をきちんとやっているから楽しく,価値があり,輝くのだろうと思います。
敬老の日が近くなるとテレビでは歳を取っても元気に働いている方の特集などをやりますが,そこに出てくる「80代のマクドナルドの店員」とか「80代の現役事務員」などと紹介される方を見ると皆さん,本当に若く,キラキラと輝いています。これは,歳をとっても,社会に参画し,多くの方々と関わりを持つことで,心や体が活性化されるからだと思います。人間は年齢にかかわらず,自分のできる範囲で,社会に参画することで,いつまでも若々しくいられるのではないかと思います。
私も「生涯現役」を目指して頑張ります。幸いなことに行政書士には定年も再雇用も嘱託もありません(ただし,思うように稼げず,廃業の憂き目に遭うことは十分にあり得ます)。自分が希望し,仕事ができる限り,ずっと現役で働くことができるのが素晴らしいと思っています。私は,これからの人生について「体が動く限り社会に参画し,現役の職業人として人生を全うする」ことを目標に頑張ってゆきます。

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