さようなら東急ハンズ渋谷店
すこし前,ハンズ(旧東急ハンズ)渋谷店が2026年11月15日をもって営業を終了すると発表されました。理由は,賃貸借契約の満了とのことです。1978年9月の開業以来,48年以上にわたって営業してきた,まさに渋谷を代表する店の一つでした。
ワタシが大学生の頃,この店には本当によく足を運びました。
当時はインターネットなどありません。「こんなモノが欲しいけれど,どこに売っているのだろう」と思ったら,とりあえず東急ハンズに行ってみる。文房具はもちろん,旅行用品,工具,材料,バラエティーグッズなど,普通の店では見かけないようなモノが所狭しと並んでいるいつもワクワクするお店でした。
店内を歩いていると,「こんなモノがあるのか」と驚かされ,ついつい余計なモノまで欲しくなります。お金がいくらあっても足りません。困ったモノです。
入社したばかりの頃には,バレンタインデーの義理チョコのお返しを買ったこともあります。当時の盛岡ではあまり見かけない珍しいモノだったので,女性陣にはなかなか好評でした。もっとも,それをきっかけにワタシの人生に何か幸せが訪れたかというと,残念ながら,そういうことはありませんでした(笑)。
そんな思い出のある店が閉店すると知り,この週末,東京へ行く用事に合わせて「東急ハンズ渋谷店」の見納めに行ってきました。
久しぶりの渋谷です。
渋谷駅が大きく変わっていることに驚き,昔よりはるかに多く感じる人の波に驚き,外国人観光客の多さにも驚きました。スクランブル交差点からセンター街を歩くこと5分ほど。昔何度も通ったハンズは,昔と同じ場所にありました。
ワタシはいつも,入口からエレベーターで上の階まで上がり,そこから階段を使いながら少しずつ下りて店内を見て回っていました。フロアが細かく分かれていて,建物そのものがらせん階段のようでもあります。久しぶりに歩いてみると,昔と変わらない「ハンズらしさ」を感じました。
ただ,一つだけ違っていたのは,昔ほどのワクワク感がなかったことです。
もちろん,今でも商品は豊富です。しかし,「こんなモノ,初めて見た」という驚きが,昔ほどありません。
今は,インターネットで商品を検索すれば,世の中にどんなモノがあるのか,すぐに知ることができます。欲しいモノが見つかれば,ネット通販で全国どこからでも買うことができます。
昔の東急ハンズは,「世の中にはこんなモノがありますよ」と教えてくれる場所でもありました。
その役割の一部を,今ではインターネットが担っているのでしょう。
東急ハンズは2022年にカインズの子会社となり,同年10月から「株式会社ハンズ」,店舗名も「ハンズ」へと変わりました。
時代が変われば,店の役割も変わります。
店内を歩きながら,ワタシがそこで買ったモノや,学生時代の出来事が次々と思い出されました。
東急ハンズ渋谷店は,単なる「モノを買う店」ではなく,ワタシにとっては青春の一部だったのだと思います。
閉店はやはり寂しいものですが,これも時代の流れなのでしょう。
長い間,ワタシにたくさんの「ワクワク」を与えてくれて,ありがとう。
さようなら,ハンズ……いや,東急ハンズ。
これからは仙台のハンズで,お世話になります。

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