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豆をまき,春を待つ――節分の夜に

昨日は節分でした。ワタシの家でも,ささやかに豆まきを行いました。わが家では後片付けのことも考え,いわゆる“簡略化”で落花生を使います。殻付きのまままけば掃除が楽ですし,拾って食べても汚くありません。

昨日,仕事で運転しながらラジオを聞いていると,「豆まきのお作法」について紹介する番組が流れていました。節分の豆まきには,押さえておきたい基本のお作法があるのだそうです。せっかくですので,ワタシなりに整理してみます。

まず用意するのは,生の豆ではなく,炒った大豆,いわゆる福豆です。節分当日までは神棚や部屋の高い場所など,清浄とされるところにお供えします(確かに,うちでも親父が神棚にお供えしていました)。豆まきをするのは立春前日の夜。鬼は夜にやって来ると考えられてきたためです。家のいちばん奥の部屋から玄関へ向かって順に回るのがよいとされ,各部屋で窓や戸を開け,外に向かって「鬼は外」と声に出して豆をまきます。鬼を追い払ったらすぐに窓や戸を閉め,今度は室内に向かって「福は内」と唱えながら豆をまきます。この流れを繰り返し,最後は玄関で締めくくります。

豆まきが終わったあとは,年取り豆として自分の年齢プラス一つの数の豆をいただき,厄除けと健康長寿を願います。子どものころ,家族で豆を数えながら頬張った記憶がよみがえります。歳の数だけ食べるのはなかなか大変でしたが,それもまた年中行事の楽しみでした。こうした習慣は,時代が移り変わっても細く長く残ってほしいものだと,ワタシは思います。

昨夜の夕食は巻き寿司でした。近年,節分といえば「恵方巻き」がすっかり定着しました。その年の恵方(今年は南南東)を向き,切らずに丸かぶりするのが作法とされています。しかし,ワタシの子どものころには,そのような習慣はありませんでした。社会人になった1990年以降,広まっていったものではないかという印象を持っています。

ですから,恵方巻きの“作法”そのものには強いこだわりはありません。それでも太巻き寿司はワタシの大好物です。店頭に色とりどりの巻き寿司が並ぶこの日を逃すテはありません。昨日も近所のスーパーで,美味しそうな一本を選んできました。

関西の方には申し訳ないのですが,ワタシは「丸かぶり」せず,食べやすい大きさに切り分け,日本酒とともにゆっくり味わいます。海苔の中に巻き込まれた,かんぴょう,玉子焼き,きゅうり,しいたけ,海老,マグロ,サーモン。それぞれ個性の強い具材が,ひとつにまとまって絶妙な調和を奏でます。その一切れを口に運び,日本酒でそっと流し込むひととき。これ以上ない幸せです。日本人に生まれた喜びを,静かにかみしめる夜でした。

こうした季節の行事や食の楽しみを,特別なイベントとしてではなく,日常の延長線上で味わえること。そのこと自体が,すでに十分ありがたいことなのだと感じます。

今日は立春。暦の上では春になりました。とはいえ,現実の空気はまだ冷たく,朝晩の寒さは身にしみます。それでも,確実に季節は巡り,やがてやわらかな陽射しが戻ってきます。

ワタシもまた,小さな豆をまいて福を願ったように,目の前の仕事を一つひとつ丁寧に積み重ねていきたいと思います。春を待つ心で,今日からまた,行政書士として地元のお客さまの「困った」に静かに寄り添ってまいります。

鬼を払い,福を招く――そんな大仰なことはできなくとも,せめて困っている方のお手伝いができる存在でありたい。立春の朝,そんな思いを新たにしています。

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