「良かれと」思って書いた遺言が無効になる瞬間
正月休みに,ネットで興味深い記事を見つけました。タイトルは「遺言が無効になった理由ワースト3…超意外な1位とは?」というもので,思わず最後まで読み入ってしまいました。
https://diamond.jp/articles/-/380709
最近は「終活」がブームで,ワタシも遺言書の相談を受けたり,お手伝いをすることがあります。記事の内容はどれも「遺言あるある」という話でしたが,それだけに非常に納得のいくものでした。遺言書は,書き方次第でその効力が大きく変わるのです。
遺言書には,公証人役場で作る公正証書遺言と,誰でも手軽に作れる自筆証書遺言があります。公正証書遺言は,専門家の手が入るため無効になる可能性が非常に低く,安全性の面では最も安心です。しかし,費用がやや高額であることから,資産規模がそれほど大きくない方にとっては心理的ハードルが高く感じられることもあります。
そのため,費用を抑えたい方は自筆証書遺言を選ばれることが多いです。しかし,自筆証書遺言にはいくつか注意点があります。例えば,自筆証書による遺言書は,開封する前に家庭裁判所で確認してもらう「検認」という手続きを経ないと相続手続きに利用できない場合がありますし,「必ず日付を書く」「押印する」「連名で作らない」といった形式的なルールを守らなければ効力が認められません。
さらに,遺言書の内容も万能ではありません。遺言者が「すべての財産を長男に相続させる」と書いたとしても,民法上,妻や子どもには一定割合の財産の相続を主張できる遺留分という権利があります。そのため,必ずしも遺言の通りに相続が行われるとは限らないのです。
最近は,自筆証書遺言を法務局で保管してもらう自筆証書保管制度という便利な制度があります。この制度を使えば,家庭裁判所での検認は不要になりますし,保管時に日付や署名などの形式的要件をチェックしてもらえるため,無効になるリスクを大幅に減らせます。保管費用も3,900円と非常にリーズナブルです。ただし,遺言書の内容まではチェックされないため,遺留分の問題や実際の財産との不一致には注意が必要ですし,基本的には相続人同士のトラブルを完全に防げる制度ではありません。
ワタシとしては,きちんと遺言書の要件をチェックすることで費用をかけずに自筆証書遺言を有効に残すことは可能だと思います。しかし,遺言書は「愛する人たちへの最後の贈り物」です。残された人に迷いや争いを残さないためにも,できれば行政書士など専門家に相談し,事前にチェックを受けておくことをお勧めします。
あいはら行政書士事務所では,自筆証書遺言の作成にあたっての基本的な留意事項をお示しし,作成をサポートしています。また,法務局での保管手続きもお手伝い可能です。公正証書遺言についても,公証人との橋渡し役としてお手伝いできますので,気軽にご相談ください。
ワタシ自身、遺言は「早すぎる準備」ではないと感じています。あなたの「最後の贈り物」が,しっかりと役に立つように。ワタシはそのお手伝いをさせていただきます。

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