自由に行動できる幸せ ― 親身に寄り添う仕事の価値
ワタシは,自宅を事務所として仕事をしているため,基本的には自宅で過ごす時間が多く,外出はお客さまのところへ伺うときくらいです。移動は車やオートバイが中心で,用事が済めば寄り道せず,まっすぐ帰ってくるのがいつものパターン。そんな生活を続けていると,街歩きや買い物に対して特に欲求もなくなり,「平気になった」と思っていました。
ところが先日,仕事で長時間の会議があり,車ではなく地下鉄で出かけることにしました。会議が終わった後,開放感に包まれてふらりと街を歩き,お店に入ってみると,欲しいものが次々と目に入ってきます。あれもこれもと買い物をして,すっかり無駄遣いをしてしまいました。気づけば,秋の夕暮れで街はすっかり暗くなっていましたが,久しぶりの街歩きはとても楽しく,心が弾む時間でした。
その帰り道,ふと気づいたのです。ワタシは,自分の意思で自由に歩き,好きな場所へ行き,欲しいものを手に入れることができる。これは当たり前のことのように感じていたけれど,実はそうではない人もいるのだと。
ワタシは今年の1月から,お体の不自由な方の生活のお手伝いをしています。基本的には身上監護と財産管理が中心で,買い物代行は契約業務には含まれていません。でも,時々「乾電池を買ってきてほしい」といった小さなお願いをされることがあります。手間もかからないので快く引き受けていますが,もしかすると,もっと頼みたいことがあるのではないか…そんな思いがよぎりました。
これまでの様子を思い返すと,買い物を頼まれるときはいつも遠慮がちでした。乾電池のような些細なものでも,頼むには勇気が必要だったのではないかと思います。契約外のこととはいえ,ワタシができる範囲であれば,相手に引け目を感じさせずに頼んでもらえるような関係を築くことができるのではないか。そう感じました。
もちろん,何でもできるわけではありませんし,大風呂敷を広げてしまうと,かえって相手を困らせてしまうこともあります。でも,できることについては,こちらから先回りして「それならお手伝いできますよ」と声をかけられるような,そんな気持ちで向き合っていきたいと思います。
自由に動けることは,当たり前ではなく,ありがたいこと。そのことを肝に銘じて,これからも親身に,丁寧に対応していきたいと思います。

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