老後の住まいを考える――ワタシが仙台を選ぶ理由
老後に住むなら「都会か田舎か?」という議論は,昔から繰り返されてきました。多くの場合,東京などの大都会で定年まで働いたのだから,引退後は畑仕事などを愉しみながら,のんびりと田舎暮らしをしたいという声が聞かれます。そして,たいていの場合,その計画に奥さんが難色を示す,というのもよくある話です。
終の棲家をどこにするのかは,まさに人それぞれです。引退後は生まれ故郷に帰るという選択も,もちろん一つの理想的なかたちでしょう。ワタシの会社の先輩方を見ても,現役時代は仙台に居を構えていたものの,引退後は故郷に戻られる方が少なくありません。生活の拠点を変えるというのは,大きな決断を伴います。その選択が実りあるものとなることを,心から願うばかりです。
ワタシ自身は,生まれも育ちも仙台です。サラリーマン時代には,盛岡市,秋田市,能代市,そして東京都で勤務した経験があり,それぞれの土地に良さと不便さの両方を感じてきました。そのうえでワタシがたどり着いた結論は,「ワタシにとって仙台はとても住みやすいところだ」というものです。ほどよく都会でありながら,少し足を伸ばせば豊かな自然に触れることができる。この“ちょうどよさ”が,ワタシには何より心地よく感じられるのです。
そしてもう一つ,ワタシは「歳をとってこそ都会に暮らすべきだ」と考えています。「田舎暮らしもいいなぁ」とは思いますが,車に頼らない生活を前提とした場合,地方ではさまざまな不便が生じる可能性があります。公共交通機関が十分に整備されていない,あるいは維持が難しくなっている地域では,高齢者が夫婦で,あるいは一人で生活を続けていくのは決して容易ではありません。
その点,ワタシの現在の住環境は恵まれていると思います。スーパーは徒歩圏内にあり,バスを利用すれば最寄りの地下鉄駅へ行くことができます。さらに地下鉄駅から自宅までは,タクシーでワンメーターの距離です。仮に将来,運転免許を返納したとしても,日常の買い物や通院に困ることはないでしょう。医療機関についても,都会であれば選択肢が多く,いざというときの安心感が違います。
こうして考えると,老後の暮らしにおいて重要なのは,「自然の豊かさ」だけではなく,「生活のしやすさ」や「支援へのアクセス」であると実感します。特に高齢期においては,日々の移動手段や医療へのアクセスといった現実的な要素が,暮らしの質を大きく左右するのです。
だからこそワタシは,老後こそ都会に住むべきだという考えに至っています。そして,こうした「終の棲家」に関する選択や準備は,決して先送りにすべきものではありません。住まいの問題は,財産管理や相続,さらには将来の生活設計とも密接に関わってきます。ワタシは行政書士として,こうした人生の節目に寄り添いながら,皆さまが安心して老後を迎えられるお手伝いをしていきたいと考えています。

コメントを残す