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おひとりさまのお墓参り

昨日は,ワタシが生活のお手伝いをしている「おひとりさま」の付き添いで,お墓参りに行ってきました。

その方は,もともとお体が不自由でしたが,長年身の回りのお世話をされていたご主人が亡くなられたことで,日常生活を支えてくれる方がいなくなってしまいました。ご親族の皆さまもご高齢で,継続的に支援を行うことが難しい状況となり,ご縁があってワタシにお声がかかりました。

このような支援は,「生前事務委任契約」と呼ばれる契約に基づいて行っています。ワタシは受任者として,日々の生活のお手伝いや各種手続き,病院や施設との連絡調整などをお手伝いしています。

実は,ワタシがおひとりさまのお手伝いとして最初に取り組んだ仕事が,亡くなられたご主人のお墓探しでした。

葬儀はすでに終わっていたものの,納骨先が決まらないままとなっており,ご本人の希望を受けて,大急ぎでお墓を探しました。そして,ようやく納骨までたどり着いたものの,その頃はご本人の体調が思わしくなく,立ち会うことができませんでした。

さらに車椅子生活ということもあり,外出自体が大きな負担です。以来,お盆やお彼岸のお墓参りは,ワタシが代わりにお参りを続けていました。

しかし最近は体調も少し落ち着き,季節もよくなってきました。「今なら行けるかもしれない」と思い,お墓参りをご提案したところ,「ぜひ行きたい」と笑顔でお返事をいただきました。

とはいえ,ワタシ一人では少し心許ありません。そこで,ご本人がとてもかわいがっている姪御さんにもお声がけし,一緒に付き添っていただくことになりました。

当日は病院をタクシーで出発し,お墓まで約40分の道のりです。

車中では,ご本人も姪御さんも終始楽しそうで,会話も弾んでいました。普段は病院での生活が中心ですから,こうして外の景色を見ながら出かけるだけでも,特別な時間なのだと思います。

やがてお墓に到着しました。

ワタシが準備していた,ご本人のお好きな花を入れた花束をお供えし,お線香をあげます。ご本人は静かに手を合わせ,しばらく目を閉じておられました。

きっと,ご主人との思い出や,これまでの日々のことをいろいろと思い返していたのでしょう。

その姿を見ていると,ワタシまで胸が熱くなりました。

お墓という場所は,不思議なものです。ただ石があるだけではなく,人の想いが積み重なっている場所なのだと改めて感じました。

お墓参りのあとは,みんなで昼食です。

ご本人は現在入院中のため,普段は病院食です。事前にお医者さまへ確認したところ,「特に食事制限はないが,食べ過ぎには注意してください」とのことでした。

そこで何を食べたいか伺うと,返ってきた答えは,「餃子とチャーハン」。

なんとも良いご希望です。

せっかくなので,車椅子でも入りやすい市内のショッピングモール内の町中華へ向かいました。

運ばれてきた餃子とチャーハンを前にしたご本人は,本当にうれしそうな表情でした。姪御さんとの会話も盛り上がり,ワタシもラーメンと餃子を少々いただきながら,楽しい時間を過ごしました。

昼食後は,少し遠回りをしながら病院へ戻りました。

車窓から流れる街並みを眺めながら,ご本人は終始穏やかな表情をされていました。その様子を見て,「今回,思い切って外出を企画して本当に良かった」と感じました。

ワタシは行政書士ですので,契約書を作成したり,役所へ書類を提出したりする仕事が中心です。しかし,「生前事務委任」という仕事は,単に書類を整えるだけでは終わりません。

その方の人生に寄り添い,「どうすれば安心して暮らせるか」,「どうすれば少しでも楽しい時間を過ごしていただけるか」を考える仕事でもあります。

昨日のお墓参りで,ご本人が何度も見せてくださった笑顔を見ながら,ワタシは改めてそう感じました。

行政書士の仕事というと,「許認可」や「書類作成」のイメージが強いかもしれません。しかし時には,餃子とチャーハンを一緒に食べながら,人生の大切な時間に立ち会うこともあるのです。

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