クイズ研究会同窓会に参加して感じた、世代をつなぐ「知のバトン」
この連休,東京で昔の友人たちと楽しい時間を過ごしました。
ワタシは大学時代,「クイズ研究会」というサークルに所属し,仲間とクイズの腕を競っていました。
このサークルは,ワタシが在学していた頃から今に至るまで,毎年,卒業生と現役学生が集う同窓会を続けています。今年も大学の教室でクイズ大会を行い,夕方からはキャンパス内のレストランで立食パーティーを開くという恒例のスケジュールでした。
昼の部では,久しぶりに早押しボタンを握り,「昔取った杵柄」の気持ちで挑戦しました。
行政書士になってからも行政書士仲間とクイズ大会に参加することはありますが,やはり現役学生のスピードには到底かないません。答えが分かっていても押し負けてしまう——あの悔しさも懐かしく,胸が高鳴りました。クイズの瞬発力と緊張感は,いくつになっても変わらないものですね。
振り返れば,このサークルが誕生してからもう40年あまり。
ワタシが学生だった頃は,『アップダウンクイズ』『パネルクイズ アタック25』『タイムショック』など,視聴者参加型のテレビ番組が全盛期でした。なかでも『アメリカ横断ウルトラクイズ』は別格で,アメリカ大陸を横断しながら勝ち抜いていく夢のような番組でした。
当時の「クイズをやる」とは,テレビ番組に出場して優勝を目指すこと。そして優勝し、賞品の海外旅行に行くこと。言ってみれば,テレビの中に「クイズの世界」があったのです。
残念なことに,今では,視聴者参加の番組はほとんどなくなりました。
にもかかわらず,今のクイズ愛好者たちは,全国で自主的に大会を開き,互いに問題を作り合い,純粋にクイズの腕を競い合っています。草の根の大会がいくつも生まれ,それぞれが熱意と敬意をもって続けている——まさにクイズ界の“アマチュア精神”を感じます。
我々の時代の「テレビで輝くクイズ」とは違う,「日常に根づくクイズ」の時代が来ているのだと思います。
夜のパーティーでは,現役学生ともたくさん話をすることができました。
みんな礼儀正しく,先輩に対しての敬意を払いつつも,自分の意見はしっかり持っている芯の強さを感じました。
さらに驚いたのは,お酒を飲まない学生が多いことです。
ビールをつごうと思ったら「お酒はおいしくないので飲みません」とあっさり言われ,ちょっとカルチャーショックを受けました。
ワタシたちの世代なら「酒は飲んでるうちにうまくなるものだ」などと説教したくもなりますが,そんな野暮はしません。相手がしらふでも,十分に楽しい時間を過ごすことができました。
それにしても,体育会のような大組織でもない,しかもクイズという趣味の世界で,40年以上もサークルが続いているというのは本当にすごいことです。
創設してくださった先輩方,代々バトンをつないできた仲間たち,そして今も活動を続ける現役学生たちに心から感謝します。
2次会も大いに盛り上がり,「また来年も会おう」と約束して,母校を後にしました。学生に戻ったような一日でした。
現役学生たちから元気と刺激をもらい,ワタシもまた新しいことに挑戦したくなりました。
行政書士の仕事でも,40年続くサークルのように「世代をつなぐ仕組み」を大事にしたい。 それが,次の世代へ“知恵のバトン”を渡すということなのかもしれません。

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