30年分の感謝を胸に――真珠婚式に思うこと
本日5月12日は,ワタシたち夫婦の結婚記念日です。1996年5月12日,当時の上司のご媒酌により結婚式を挙げてから30年,本日,無事に節目となる真珠婚式を迎えることができました。
この30年,夫婦そろって大きな怪我や病気に見舞われることもなく,日々を穏やかに積み重ねてこられたことは,何ものにも代えがたい幸せです。神様に対してはもちろんのこと,これまで関わってくださったすべての方々に,心から感謝を申し上げたい気持ちでいっぱいです。
ワタシたち夫婦をよく知る方であれば,異論はないと思いますが,この30年という年月を夫婦として歩んでこられたのは,ひとえに妻の寛大さによるものだと感じています。ワタシはどちらかといえば空気を読まず,「我が道を行く」タイプの人間です。そのため,これまでの人生において,妻を振り回してきた場面は一度や二度ではありません。それでも妻は大きく不満を口にすることなく,ワタシの生き方を尊重し続けてくれました。
単身赴任中に行政書士試験に挑戦したこと,そして合格後,60歳の定年を機に会社を離れ,行政書士として独立するという決断をしたことも,その最たるものです。経済合理性だけで考えれば,再雇用として会社に残る方が安定しており,収入面でも有利であったことは間違いありません。それにもかかわらず妻は,「60歳まで一生懸命働いてきたのだから,これからは自分の行きたい道を歩けばいいわ」と背中を押してくれました。
この話をすると,多くの元同僚が口をそろえて「よく奥さんが反対しなかったね」と驚きます。そのたびにワタシは,自分がどれほど恵まれた環境にいるのかを実感します。人生の節目において,自分の選択を心から受け入れてくれる存在がいるということは,何よりの支えです。
昨今では熟年離婚という言葉も一般的になり,さまざまな記事を目にする機会も増えました。そのような時代にあって,サッカー観戦や旅行といった共通の楽しみを持ち,日々,二人で犬の散歩をしている時にも幸せを感じながら,夫婦そろって元気に暮らせていることは,本当にありがたいことです。
これから先も,この穏やかな日々を続けていくために,ワタシにできることは一つだけ。目の前のお客さま一人ひとりに誠実に向き合い,仕事に全力で取り組むこと。そして,その積み重ねの中で,家庭に安心と笑顔を持ち帰ることです。仕事と生活の双方を大切にしながら,これからの時間も丁寧に重ねていきたいと考えています。
30年という年月は,決して短いものではありません。しかし振り返ってみると,それは特別な出来事の連続というよりも,小さな理解と思いやりの積み重ねだったように思います。だからこそ,これからも特別なことを求めるのではなく,日々を誠実に積み重ねていくことが何より大切なのだと感じています。
行政書士という仕事柄,さまざまな契約や手続きを扱いますが,夫婦という関係において最も重要なのは,書面に残らない「信頼契約」だと思います。この契約は更新期限もなければ条文もありませんが,日々の行動によってのみ維持されるものです。
真珠婚式という節目を迎え,その契約をこれからも誠実に履行し続けていくことを,改めて心に誓いたいと思います。

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