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定年後の居場所と,SNSという鏡

先日,とあるSNSで「定年後にあなたは何をしますか?」というテーマのグループに参加し,自分の考えを投稿しました。そこでは,定年後の過ごし方について多くの方が思い思いに語っており,「仕事を離れてのんびりしたい」といった夢のある投稿や,「定年退職はしたけれど,まだまだ働くつもりです」といった前向きな声も見られました。

ワタシも自分の考えを記したところ,多くの方から肯定的な返答をいただき,励ましの言葉に力をもらいました。不快に感じるようなコメントは一件もなく,温かい交流ができたことに感謝しています。

しかし,グループ全体を見渡すと,少し気になる投稿もありました。ご自身の「金持ちぶり」を誇示するような内容や,他者を見下すような言葉が並ぶ投稿も散見され,それに対して怒りや恨みをぶつけるような攻撃的で乱暴な返答も見られました。中には,社会への不満をぶつけるような投稿もあり,読んでいてストレスを感じることもありました。

60歳まで生きてくると,人それぞれが異なる場所にたどり着いています。輝かしい成功を収め,充実した老後を迎えている方もいれば,思うようにいかず,不本意な定年後を過ごしている方もいます。まさに社会の縮図がそこにあると感じました。

現実の社会では,成功された方は同じような境遇の仲間と過ごし,そうでない方はまた別のコミュニティで生きていることが多いでしょう。しかし,SNSでは入口が一つであるため,異なる背景を持つ人々が同じ場所に集まり,時に衝突が起きてしまいます。お互いの顔が見えないことも衝突が起こる一つの要因でしょう。ワタシはこの状況に戸惑い,困惑しました。そして何より,見ていると気分が悪くなるのです。

「自分自身が痛い目に遭う前に」と思い,ワタシはそのグループを退会しました。SNSでは,何気ない一言が誰かを傷つけてしまうことがあります。そんなSNS社会の怖さを垣間見た気がしました。

もちろん,SNSには多くの方と交流できるという有意義な面もあります。しかし,背景の異なる人々が無条件で集まる場には,思わぬ摩擦が生じることもあるのだと思いました。この一件を通じて,ワタシには,SNSの匿名的な関係よりも,仕事や地域で顔を合わせる仲間との関係の方が心地よいと感じました。これからはSNSの良さは活かしつつも,顔の見える地域の皆様や,行政書士・海事代理士の仲間との交流の中で,切磋琢磨しながら多くを学び,これからも自分の目標に向かって成長していきたいと思っています。

「SNSは,ほどほどがちょうど良い。」そう感じた出来事でした。

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