マイナンバーは便利。だからこそ,行政書士の出番を!
テレビでも盛んに宣伝されていますが,2025年12月2日から,従来の紙の健康保険証は使えなくなり,マイナ保険証に一本化されます。
マイナンバーカードは,国民一人ひとりに番号を割り当て,医療・年金・税などの情報を安全に管理する仕組みです。カード1枚で必要なデータを引き出し,行政手続きをワンストップで行える――まさに電子政府を支える基盤です。
たとえば給付金の支給では,マイナンバーに口座を登録しておけば申請から振込までが一瞬で完結します。個人の銀行口座を紐づけることで,架空口座や不正受給の防止にもつながり,国民の公平性が守られます。ワタシはこの制度を,合理的で国民生活を向上させる画期的な仕組みだと考えています。
それでもなお,一部の勢力からの反対論は根強く,「監視社会になる」「国民のプライバシーがなくなる」などといった反対の声が一部にあります。
特に,よく耳にするのは「カードを盗まれたら,すべてのデータが抜かれる」という誤解ですが,マイナンバーカード自体に個人データは保存されていません。カードはあくまで“鍵”であり,データは各機関が安全に分散管理されています。
財布やクレジットカードと同じく紛失のリスクはありますが,仕組みが整っていれば安全に使えるツールです。
正直に言えば,こうした反対論や誤解は,制度への理解不足や一部の政治的主張に起因しているように感じます。「極端な政治スタンスからのデマ」と言われることもありますが,ワタシは,まず冷静に制度を知り,使ってみることが大切だと思います。
とはいえ,便利なはずのマイナンバーにも現場では“壁”があります。
行政書士として仕事をしていると,その課題を日々感じます。
ワタシはおひとり様の高齢女性の生活を支援していますが,その方はマイナンバーカードを持っていません。紙の保険証でも医療は受けられますが,いざ役所の手続きとなると一気に不便になります。行政書士がお手伝いしようとしても,委任状や本人確認などで何度もやり取りが発生し,膨大な手間と時間がかかります。
また,マイナンバーカードを代理申請しようとしても,行政書士が必ずしも申請の代理人として認められない場合があり,マイナンバーカードを手にすることもできません。
マイナンバー制度は,これからの日本に不可欠なインフラです。
だからこそ,一日も早くすべての国民に普及してほしい。
そして,その実現のために,ワタシたち行政書士がもっと活躍できる仕組みを整えてほしいと心から願っています。
